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事業を行なっていく上で欠かせないのが、マーケティングを組むこと。
その中でも基礎中の基礎として、マーケティングミックスの中でも1番代表的な4Pを行うことはマストだと言えます。しかし、ただ「4Pを行う」と聞いても、具体的には何をしたらいいかわからないでしょう。
そこで、この記事では2017年に大ヒットした「Nintendo Switch」の具体的な事例を出して、4Pとはどんなことをすればいいのかについてあなたに知っていただきます。
事例を確認する前にマーケティングミックス「4P」のおさらい
まずは、ここで4Pのおさらいをしておきましょう。
- Product(製品)
- Price(価格)
- Place(流通経路)
- Promotion(広告・宣伝)
4Pとは上記4つの単語の、頭文字のPを集めたもののことを言います。
この4つの要素をしっかりと決めることが、事業を行っていく上で非常に重要なことなのです。次の章から具体的な事例について触れていきます。
マーケティングミックス「4P」の事例:Nintendo Switch
今回具体例として挙げるのは今年2017年3月3日に発売された「Nintendo Switch」です。
日本人なら誰でも知っているであろう任天堂という大きな会社でも、きちんと4Pに分けて戦略を立てることで、ヒット商品をこれまでも世に輩出してきたのです。
それでは早速、どんな風に4Pを分析したのか見ていきましょう。
Product(製品)
今回の「Nintendo Switch」は「いつでも、どこでも、誰とでも。」というキャッチコピーのもと、開発されました。
どんなことかというと、従来のテレビゲームは家に置いておくのが一般的で、ゲームをしたければ「ゲーム機に自分の生活を合わせる」ということをしなければいけませんでした。同じ任天堂の商品だと、ゲームキューブやWii、他社製品だとPS4などのプレイステーションやXBOXなどが代表的なテレビゲームですが、家に置いておくのが普通です。
しかし、このNintendo Switchは、「ゲーム機が自分の生活に合わせる」という画期的な商品なのです。
具体的にどんな点が従来のテレビゲームと変わったのかというと、まず1番は、ゲームの遊び方が3つあり、用途に合わせて遊べるということです。
- テレビに繋ぐ「テレビモード」
- 画面をシェアして行う「テーブルモード」
- 外に持ち運んで遊ぶ「携帯モード」
家のテレビに繋いで大画面で楽しむこともできれば、Switch自体をテーブルにおき「Joy-Con」というコントローラーを分けて2人で楽しむこともできれば、Switchにそのコントローラーを繋ぎ、外に持ち出して遊ぶことも可能なのです。
多様化する現代人のライフスタイルに合わせ、ゲーム機自体が柔軟に対応してくれるのです。
また、商品の特徴として先ほど少し触れた「Joy-Con」というものがあります。着脱式で、そのコントローラーを2人で分けて使ったりSwitchに繋いで遊ぶこともできます。
この「Joy-Con」には、HD振動やIRカメラが内蔵されており、映像や音響だけでは得られない臨場感をゲームにもたらしてくれたり、グー・チョキ・パーなど人の手の形を認識できるIRカメラで、ユニークな操作ができるのです。
今までのゲーム機には見られなかった要素が盛り込まれています。
Price(価格)
発売前のインタビューで君島社長は
「基本的に赤字で販売するつもりはない。お客様の当社製品に対する期待値などを加味して決める。」
と言っています。
最近の製品である3DSがおよそ¥18,000だったため、¥20,000ほどかもしれないという様々な憶測が飛び交っていましたが、実際の価格はおよそ¥30,000。
3DSよりも高い印象を受けますが、遊び方も3種類存在し、多種多様な遊び方ができるため、そこに価値をつけたようです。
また、今回製品のターゲットはキッズ・ファミリー層ではなく30代の社会人のため、高単価なんだと推測できます。ターゲットについては後ほど触れます。
そして今までの製品が辿ってきたように、半年〜1年もすればおそらく価格が下がっていくはずなので、長期的な購買を促すことも視野に入れているはずです。今買えなくても値段が下がった時に買えたら「あの時に買えなかったから」という思い出し購買も見込めますね。
Place(流通経路)
任天堂という超大手企業ともなると、街のおもちゃ屋さんや大型家電量販店にも販売経路を持っているため、大きな特徴はないかもしれません。
しかしその中でも、小さな店舗と大きな店舗であれば人が多く集まる大きな店舗に商品を多く入荷をします。また、抽選券などを配ることで当該製品に興味がない人も「あの人だかり / 抽選はなんだ?」となり、興味を引くこともできるのです。
そして今手に入れようと思ったらインターネットで買うことも考えますよね?
ただ、転売目的の販売もあるため、正規の価格よりも高く設定されていることが多く手が出しづらい状況になっています。でもそれが継続的なヒット製品になる秘訣です。
どういうことか説明をしましょう。
- 正規価格で買いたいから店舗に行く
- 売り切れていたり抽選になるため、100%買えるとは限らない
- 買えなければ、どんどん買いたい欲が高まる
- 買えた時のユーザー満足度は高くなる
- ゲームソフトも継続して買ってくれることが見込める
という流れです。しかも、買えなくて時が流れてしまっても価格が下がっていくことが予想されるので、お得感を得ることもできますし、買いやすくなるのです。
これは少し「Price」の話になるかもしれないですが、品物の供給バランスがあることで価格が調整されています。供給過多だと価格が下がりやすく需要が上回っていると価格が上がりやすくなります。これは金などの商品マーケット・株式市場とメカニズムが似ています。
「品薄」という状態のメリットを考えると商品を値崩れさせない、販売需要を長引かせる、業績を安定させるといった効果が見込めます。
一気に商品供給をして需要の先食いをせずに、安定的に供給することで数年間分の安定的な業績を作ることが狙いなのです。
安定的な業績を作りたい理由は過去の過ちがある
どんな企業であっても、安定した業績を作ること大事なことです。その中でも任天堂が安定的な業績を作りたいということには、理由があります。
任天堂のヒット商品に「Wii」があります。この製品は全世界で1億台超えの販売台数を誇っていますが、類似製品の「Wii U」は全世界でもわずか1300万台に止まりました。それを見ても、ヒットするかヒットしないかは売り出してみないとわかりませんが、失敗した経験があるからこそ継続的に収益を見込める形態にすることがベストなんです。
Promotion(広告・宣伝)
Nintendo Switchの発売日は2017年の3月3日でした。ですが、2016年内から発売を予告していました。どんなものが出るのか・どんな特徴があるのか・価格はどのくらいなのか・発売日はいつなのか・など、徐々に情報を開示していきました。それによってファンの欲を煽り、「早く発売してくれ」「発売日まで待てない」「買いたい」と思わせるに至ったのです。
発売前からCMで予告したりプレゼンテーションをしたり、発売前体験イベントを行うなど準備に余念がありませんでした。その体験イベントでは50人にアンケートを行い48人の人が「買いたい」と言っていたとのデータもあります。
Target(ターゲット)
4Pとは関係ありませんが、Nintendo Switchのターゲットについて少し話しておきます。
Price(価格)のところでも話しましたが、当該製品のターゲットはキッズ・ファミリー層ではなく30代の社会人です。スーパーファミコンが発売された30年前当時に比べると今の子供の数は減っていて、もし10代の子供をターゲットにするとなると絶対数が少なくなっています。
絶対数が少ない→販売台数が少ない→売り上げが見込めない
という良くない流れが生まれてしまうため、今回は変えてきたのではないでしょうか。
マーケティングミックス「4P」はどんな大手でも使っている
この記事ではマーケティングミックスの代表として任天堂の「Nintendo Switch」に触れてきました。どれだけ大手の会社でも、きちんと分析して事業を展開しているのです。それで上手くいく事業があれば上手くいかない事業もありますが、大きな成果を出すことができると証明しています。
基礎の基礎だからこそ怠ってはいけません。これをすることによって製品の特徴などが明確になることはもちろん、自分の頭の中も整理できるので事業の手助けになることは間違いありません。
早速自分の事業でもこの4Pを取り入れてみましょう。
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