「Webライター」と言葉だけ聞いても、なかなかその仕事内容は想像できませんよね。「記事・文章を書くのが仕事である」と頭の中でぼんやり分かったとしても、具体的なところまではわからないかもしれません。
今回の記事では、Webライターの仕事内容を詳しく掘り下げました。また、混同されがちなブロガーとの違いについても紹介した上で、Webライターをやるメリットなども紹介しています。
Webライターは世間一般的に見ればまだまだ少数派ですから、あなたの周りにはWebライターについて相談できる人はいないかもしれません。
web+はそんなあなたの「相談役」になりたいと思っています。是非今回の記事を参考にして、Webライターに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
そもそもWebライターとブロガーは何が違う?
そもそも、Webライターとブロガーとでは、何が違うのでしょうか?混同しやすいこの2つの違いを簡単に紹介しておきましょう。
一言で述べるのであれば、「他人のメディアの記事を書く」のか「自分のメディアの記事を書く」のかが違いです。前者がWebライターであり後者がブロガーと考えてください。
我々web+は、Webライターを「自分以外のWebメディアで記事を書いて、記事を書くことでお金をもらう人」と定義しています。
Web上にあるサイトや個人ブログの中でも比較的大きな規模のブログの場合には、Webライターが記事を書いていることがあります。
普段あなたが読んでいる記事は、もしかしたらそのサイトの人・ブログ運営者が書いているわけではない可能性もあるのです。
Webライターとブロガーの仕事内容の違い
先述したように、Webライターとブロガーは「他人のメディアの記事を書く」のか「自分のメディアの記事を書く」のかが違いと紹介しました。当然ながら仕事内容にも違いがあります。
Webライターの場合には、基本的には仕事発注側から依頼された内容に沿って記事を書いていくのが仕事です。
一方でブロガーの場合には、自分自身で記事ネタや構成を考え、記事執筆もその後の収益化の流れも考えなくてはなりません。ブロガーの方がやることが多いと考えてください。
Webライターの仕事の流れ
Webライターとブロガーの仕事内容の違いがわかったところで、ここからはWebライターの仕事の流れについて紹介していきます。
記事を書く前段階
Webライターは、先述したように「他人のメディアの記事を書く」のが仕事なので、「Webライターに記事を書いてもらいたい人」を探し出さなければなりません。取引先を見つける、ということですね。
Webライターとブロガーの違いとして、Webライターは「仕事発注側から依頼された内容に沿って記事を書いていく」のが仕事と紹介しましたが、ただ記事を書くだけではなく仕事を取ってくる必要もあります。
仕事の取り方や、これからライターを始める人におすすめの仕事の取り方などは別の記事で詳しく紹介しています。以下の記事も参考としてご覧ください。
記事を書く・納品段階
取引先が見つかり仕事を依頼してもらったら、実際に記事を書いて納品していきます。記事を書いてから納品するまでの流れとしては、おおよそ以下のようになります。
- 構成を作る・伝えたい内容を考える
- 執筆する内容の情報収集をする
- 執筆する
- 納品する
仕事発注側が最初から構成を用意してくれることもありますし、ライターによって書く手順も異なるので、1つの参考として考えてください。
流れを追うだけだと意外とするべきことがシンプルのように感じるかもしれませんが、実は奥が深い仕事でもあります。
次の章からは、上述した流れの詳細について話していきます。
Webライターの主な仕事内容①:構成を作る・伝えたい内容を考える
仕事を任されたら、まずは記事の構成を作ったり読者に伝えたい内容を考えたりしていきます。
この段階は、家づくりで言えば「骨組みを準備する」段階だと考えてください。骨組みがしっかりとできていない状態で文章を書いてしまうと、グラグラの記事が出来上がってしまいます。
骨組みを作る段階では、以下の点を踏まえてみるとスムーズに骨組みを考えることができるでしょう。
- 読者が今抱えている悩みが何かを考えてみる・・・・・・・・・・→現在地点
- その記事を読む読者が何を知りたいのか考えてみる・・・・・・・→検索意図
- 読了後の読者がどのようになっているのが理想か考えてみる・・・→読了後の地点
Webライターが書く記事というのは、当然ながら読者が何かの悩みを解決したり情報を入手するために、読みに訪れます。ですので、読者のための記事を仕上げる必要があるのです。
そして、現在地点と読了後の地点を考えることができたら、「今の読者の状態から、読了後の理想に運ぶためにはどんな流れの記事にすればいいか」を考えてみてください。
すると、記事の骨組み・流れが決まっていきます。構成によって読者の理解のしやすさが異なるので、かなり重要な段階です。
取引先によっては、すでに記事の構成を用意してくれている取引先もいます。
すでに用意されている場合には、「なぜその構成になっているのか」をあなたの頭の中で考えた上で、次のステップへと進みましょう。
Webライターの主な仕事内容②:執筆する内容の情報収集をする
記事の骨組みを作ることができたら、続いてはその骨組みに対しての肉付けをするために、情報収集をしていきます。
いきなり記事を書き始めるのではなくて、まずは情報収集をしてあなたの頭の中で情報を整理して、完璧に理解をしてから記事を書き始めるようにしましょう。
情報収集の方法としては、以下のやり方があります。一例ですが、これらを使うだけで十分な情報を集めることができるので、執筆する記事の内容に合わせて使い分けてみてください。
- 検索エンジン
- SNS
- 書籍
- 記事の読者に直接聞いてみる(あなたがこれから書く記事の、想定される読者に対してインタビューをする)
- 現地に出向く
- 実際に利用者になる
構成が良かったとしても、この調べた中身が薄いものだったり、事前に作った構成に対して情報量が足りない場合には、有益な情報を与えられる可能性が低くなってしまうので、漏れなく情報収集することを心がけましょう。
Webライターの主な仕事内容③:執筆する
構成もできて情報収集が完了したら、実際に執筆作業へと移っていきます。
この段階では、予め決めた伝えたいこと、調べたことを自分の言葉に落とし込む必要があります。人によって文章の癖や言葉の使い回しが異なるため記事に個性が生まれるので、あなたの文章力の見せ所です。
ただし、あなたが書きたいことをただ書くのではなく、「読者に理解してもらう」ことを常に念頭におきながら執筆していきましょう。
先述したように、記事は読者のために存在するので、自分勝手に書いていてはいけません。読者に伝えることを常に考えてください。
Webライターの主な仕事内容④:納品する
記事を執筆し終えたら、取引先に納品していきます。当然ながら記事の納期は決められているはずですから、納期に間に合うように記事を執筆し納品しましょう。
この際に忘れてはならないのは「納品前に自分で記事を読み返すこと」です。
文書の論理構成がおかしかったり、誤字脱字があったりしないかを確認して、不自然な箇所・間違っている箇所があれば修正をしておきましょう。
記事を読み返す際に是非ともチェックして欲しいポイントを、編集者目線で紹介している記事がありますので、こちらも併せてご覧ください。
ブロガーと比べた場合のWebライターのメリット・デメリット
ここまで、Webライターの仕事の内容や流れについて詳しく紹介してきました。
ここまでの内容を踏まえて、ブロガーとWebライターとを比べた時の、Webライターのメリットやデメリットについて紹介します。
メリット
- ブロガーに比べて責任範囲が狭い
- 記事を書けば必ずお金がもらえる
Webライターは、ブロガーと比べると「仕事内容」に大きな違いがあります。基本的には発注側が用意したルールなどをもとに記事を書くのがWebライターの仕事です。
言ってしまえば「責任範囲がブロガーに比べて狭い」ということです。極論「記事を書くことに特化すればいい」ので、スキルを身につけるにしてもあまり迷うことなく突き進んでいけるでしょう。
また、ブロガーと違って「記事を書けばお金がもらえる」というのもWebライターの大きなメリットです。ブロガーの場合には、記事を書いたとしてもお金が発生するわけではありません。
「記事を書けばお金がもらえる」とは言っても、悪質な取引先とやりとりをすることになると、報酬未納のまま連絡が取れなくなることもあります。十分な注意が必要です。
デメリット
- 仕事を取ってこなければならない
- 実績が作りにくい
- ブログ・メディア運営の総合的なスキルが身につかない
一方でブロガーと比べた場合のデメリットとしては、以上3つがあげられます。
Webライターの仕事は、「他人のメディアの記事を書く」ことになるので、発注側が「うちで書いた記事は実績として公開しないでください」と言ってきた場合、あなたの手元にはお金以外何も残りません。
ブロガーは自分が書いた記事を全て自分の実績として用いることができますが、Webライターは「仕事発注側」に依存するところがあります。
また、Webライターは記事を書くだけの仕事なので、キーワード選定や記事のネタ探し・マネタイズの流れの構築などを行うブロガーと比べて、メディア運営の総合的なスキルが身につかないというのもデメリットの1つです。
ブロガーは自分の好きな記事を書くことができるため、比較としてわかりやすくなるようにWebライターは「仕事を取ってこなければならない」と書いています。
ただし、ブロガーの場合には記事を書けば必ずお金が稼げるというわけではないため、「ブロガーとWebライターを比べた場合のデメリット」とは言い切れないところもあります。
Webライターに向いている人
最後に、これまでの内容を踏まえてWebライターに向いている人を紹介しましょう。
- 何か1つのことを極める職人気質な人
- 好奇心が旺盛な人
- 1人でも続けられる人
それぞれについて、さらに詳しく紹介していきます。あなた自身が、何か当てはまる要素はないかどうかを探してみてください。
何か1つのことを極める職人気質な人
先述したように、Webライターは極論「記事を書くことに特化すればいい」ので、何か1つのことを極める職人気質な人にとても向いている仕事と言えます。
Webライターとしての経験を積んでいけば、記事を書き上げるまでの作業を効率化することもできるでしょうし、取引先から評価をしてもらうこともできるでしょう。
努力が徐々に報われていく喜びを感じられるのもWebライターの醍醐味ですので、地道な努力を積み重ねて何か1つのことを極める職人気質な人にとても向いています。
好奇心が旺盛な人
Webライターは、「他人のメディアの記事を書く」のが仕事ですから、取引先から依頼された内容で記事を書かなければなりません。
例えばあなたが「ガジェット」について書きたいと思っていたとしても、「美容」だとか「金融」などの記事を依頼されることもあります。
ですので、様々な情報を仕入れることができる好奇心旺盛な人はライターに向いています。
新たな知見を得られるのもWebライターの醍醐味ですから、様々な情報を得るのが好きという人にとってはかなり楽しい仕事になるでしょう。
1人でも続けられる人
Webライターは、時として孤独です。近年「リモートワーク」や「フリーランス」など、働き方の多様化に伴ってWebライター人口も増えてきていますが、世間一般的に見るとまだまだ少数派です。
「Webライターをやっている」と打ち明けても、なかなか周りの人には理解してもらえず「何それ?怪しくない?」と言われることもあります。
そして「インターネット環境があればどこでも仕事ができる」という特徴があるように、言ってしまえば自宅にこもって1人でもできてしまうので、1人でも続けられるかどうかというのは1つの大きな鍵となります。
ただ、現在はライターのコミュニティも多数存在しているので、そのコミュニティに属すことで「ライター仲間」を作ることもできますから、必ずしも「1人でも続けられるか忍耐力」が必須なわけではありません。
Webライターの仕事内容まとめ
Webライターの仕事は、どうしても「記事・文章を書く」というところがクローズアップされるため、なかなか「構成を作る」や「情報収集をする」という少し細かな部分は見えてこないことがあります。
ですので、Webライターになった多くの人は「何から始めればいいかわからない」という状態に陥ってしまうのです。
今回あなたが学んできたことを意識しておけば、「何から始めればいいかわからない」状態に陥ることはなくなるでしょう。あなたは周りのライターと比べても「全体像や細かな内容を理解している」状態です。
記事を書き始めるまでの流れを理解しておけば、格段に記事が書きやすくなりますから、是非この記事で学んだことを参考にして、Webライターという仕事を始めてみてください。