「旅行をしながら、フリーランスで仕事したい!(あわよくば海外旅行がしたいなぁ。。。)」「海外で仕事するのって、なんか憧れる」
最も手っ取り早いのが「フリーランス」として海外で働くこと。手っ取り早いとは言っても、ハードルがとても高いのがこの働き方です。
フリーランスは、会社員と違って固定の給料もないため生活が安定せず、クレジットカードや賃貸契約の審査にも通りにくくなります。
そんな”不安定”な働き方を、それも海外でやっていきたいと思っている方に向けて、実際にメキシコでフリーランスWebライターとして働いた経験のある筆者が詳しく解説します。
海外フリーランスにはどんな仕事があるのか、どうやって仕事を獲得すればいいのかといった点や注意すべきポイント、メリットやデメリットを紹介します。
日本の法令や慣習とは違う点も多々あるので、ぜひ最後まで読んで、念入りに準備をした上で海外フリーランスとして働くことを検討しましょう!
海外でも出来るフリーランスの仕事
フリーランスは、日本だけでなく海外で自由に働くことも可能です。また、海外にいるからこそ出来る仕事も多くあります。
海外フリーランスにおすすめの仕事を9つご紹介します。
- ライター
- カメラマン
- 翻訳者
- 現地ガイド・通訳
- 海外商品の仕入れ
- ネットショップ
- 日本語を教える
- オンライン塾
- ブログで情報発信
以下で1つ1つ解説します。
ライター
ライターは記事の文章を書くことを仕事にしている人です。海外で働くライターは、日本ではわからない現地の情報や最新のニュース、海外のトレンドを記事として発信することが出来るため、需要があります。
海外在住のライターはフリーランスとして仕事をしているうちに、出版社から依頼がくることもあります。また、海外在住のライターは日本のライターよりも単価が高いため、安定した収入を得ることも可能です。
カメラマン
海外在住や世界中を旅している人の中には、カメラマンとして写真を撮ることを仕事にして生活している人もいます。依頼を受けて撮影をしたり、現地で撮った写真を日本で売っている人もいます。
最近ではスマホなどで自分で撮影した写真を売買することが出来るサイトなどもあるため、専門の知識や技術、機材などがなくても写真を撮ることで収入を得ることが出来ます。
翻訳者
海外在住で日本語と現地の言葉も話せるという人は翻訳者として仕事をしている人も多いです。英語以外の言語は翻訳できる人が少ないため、英語以外の言語の翻訳が出来る人は、安定して高い収入を得ることができます。
現地ガイド・通訳
日本からの観光客向けの現地でのガイド、通訳、旅行前の相談やサポートなど。
日本人の多い大都市や観光地ではあまり需要はありませんが、日本人の少ない地方都市などでは日本人の現地ガイドは喜ばれます。中には、ガイドだけでなく観光プランの作成や通訳などのサービスをしている人もいます。
海外商品の仕入れ
海外の商品は日本で売られているより安く売っていたり、海外でしか売っていない商品、日本より早く販売している商品などもあります。それを日本に輸出することで利益が出すことが出来ます。
仕入れた商品はAmazonやヤフオクなどのフリマサイトや、日本で海外ブランドを買うことができるネットショップに出品して商品を販売します。
ネットショップ
これは海外にいない人でも出来ますが、BASEというサイトを利用すれば、簡単にネットショップを開設して運営していくことが出来ます。
日本語だけでなく英語にも対応していて、外貨での取引も可能なため、海外向けに日本の商品を売ったり、逆に海外で仕入れた商品を日本で売ることも出来ます。
BASEだけでなく、他にも様々なネットショップのサイトがあるので、自分でお店を持ちたいという方は検討してみてもいいかもしれません。
日本語を教える
日本人であることを生かし、海外で日本語を教える仕事をすることも可能です。需要があるのは特に現地の日本食のお店で、外国人従業員に日本語を教える仕事など。
日本語教師の資格を正式に持っていれば、教師としても働くことが出来ますし、資格を持っていなくても日本語を教えるチューターとして働くことが出来るようです。
オンライン塾
海外に生活していることを生かして、現地から生きた英語や外国語を教えることもできます。オンライン上に塾を開き、WebサイトやSNSを通して繋がったお客さんに現地の言葉を動画や音声、Skypeなどを使って直接教えることも可能です。
ブログで情報発信
ブログで海外の情報を発信していくことでも収入を得ることが出来ます。代表的なのは、ブログに商品やサービスの広告を出して紹介することで、広告収入を得るアフィリエイトです。
特に海外在住の人は、英語や留学、航空券、旅行などのテーマでブログを書くことが出来るのでオススメです。
海外フリーランスで仕事を獲得する方法
では、海外でフリーランスとして働く際には、どのように仕事を獲得すればいいのでしょうか。
ここでは、海外フリーランスが仕事を獲得する方法を3つ紹介します。
- クラウドソーシングサイトを利用する
- 人脈を利用する
- SNSを通じて情報発信する
クラウドソーシングサイトを利用する
1つ目は、クラウドソーシングサイトを利用する方法です。
日本のクラウドソーシングサイトを利用し、フルリモート可能な案件を獲得しましょう。オンラインでのミーティングが設定されることもありますが、通信環境さえ整っていれば海外からでも参加可能です。
また、日本と同様、海外にもクラウドソーシングサイトが存在します。海外で有名なUpworkやfreelancer.comといったサイトに登録し、仕事を獲得することができます。
人脈を利用する
2つ目は、自身の人脈を活用する方法です。海外に居住しながら日本の知人・友人とビジネスを行ったり、既に海外に居住している知人・友人がいれば、現地の仕事を紹介してもらいましょう。
紹介してもらった仕事であれば、仕事を獲得するのも比較的容易になります。あなたのことをよく知っている人であれば、どんなスキルや実績があるかも把握しているので、仕事のミスマッチも起こりにくくなります。
SNSを通じて情報発信する
3つ目の方法は、SNSを通じた情報発信から仕事を獲得する方法です。
TwitterやYouTube、FacebookなどのSNSで情報発信することで、仕事を発注したいと考えている人の目に留まることで仕事を獲得することができます。
外国語を使った文章を書けるのであれば、海外からの案件も受注できるため、活躍の幅を広げることも可能です。
海外でフリーランスとして働く際に超重要な2つのポイント
海外フリーランスとして働く際に、特に気をつけなければならないのが以下の2点です。
- ビザの取得
- 納税
ビザの取得と納税は公的な手続きが関わり、法令違反をすると大きな問題を引き起こしてしまいます。渡航先現地の法令や日本の法令を綿密に確認し、法令に違反しないようにしましょう。
ビザの取得
海外で働き、報酬を得るためには、ビザが必要です。必要なビザの種類は渡航先の国や仕事内容によって変わるので、事前に情報収集をすることが重要です。
「とりあえずノービザや観光ビザで現地に渡航してから考えればいいや」と考える人もいるかもしれません。しかし、かなりリスクが高いので、事前にどこでどんな仕事をするかを明確にし、適正なビザを取得しましょう。
違法就労と判定された場合には、強制送還や罰金の対象となったり、その国への渡航が一定期間制限されたりする可能性があります。
その国で働きたいと思うほど魅力的な国への渡航ができなくなるのは、あなたの人生にとって大きな損失です。トラブルにならないよう、渡航予定国の大使館に問い合わせるなど、確実な手続きを行いましょう。
納税
納税方法についても、事前に綿密な計画が必要です。日本では、居住者か非居住者かによって所得税の支払い方が大きく分かれています。
海外への滞在が1年未満であれば、一般的には日本の居住者とみなされ、日本での納税義務が生じます。1年以上の滞在の場合は、非居住者とみなされるため、現地での納税が必要です。
日本の非居住者であっても、日本国内で利益が生じる場合には日本での国内源泉所得となるケースもあるため、詳細は以下の国税庁のHPや最寄りの税務署で確認するようにしましょう。
海外でフリーランスとして働く3つのメリット
筆者が実際に海外でフリーランスとして働く中で感じたメリットを3つに絞って紹介します。
- 仕事の充実感がある
- 人生の幅が広がる
- ビジネスチャンスが多い
充実感が高まる
1つ目のメリットは、充実感が高まることです。自分の好きな場所で、好きなことを仕事にして働いていると、自分の人生の主導権を自分で握っている感覚があり、生活に非常に充実感を覚えました。
言葉や文化、慣習が違う国で生活するのは、もちろん大変なことも多いですが、自分で選んだ道であれば、多少の困難は乗り越えられるものです。
人生の幅が広がる
2つ目のメリットは、人生の幅が広がることです。海外で仕事をしていること自体、なかなか珍しい経験であり、その経験が大きな糧となります。
海外で働くことは、最初はハードルが高く感じるでしょう。しかし、一度海外で自分の力で仕事を獲得し活躍できたならば、その後の人生で様々なことに挑戦するハードルを下げてくれます。
難しいことを成し遂げた経験は、あなた自身の人生の幅を大きく広げてくれることでしょう。
ビジネスチャンスが増える
3つ目のメリットは、ビジネスチャンスが増えることです。日本国内だけで案件を受注するよりも、海外の案件も現地で受注できるようになるだけで、仕事の選択肢は格段に増加します。
職業によっては海外にいた方が日本にいるより評価が高かったり、仕事がしやすかったりします。
海外でフリーランスとして働く3つのデメリット
海外でフリーランスとして働くことには、もちろんデメリットもあります。ここでは筆者が実際に体験した3つのデメリットを紹介します。
- 時差によって生活リズムが不規則になることがある
- 孤独を感じやすい
- 為替変動の影響を受ける
時差によって生活リズムが不規則になることがある
1つ目のデメリットは、時差によって生活リズムが不規則になることがある点です。
筆者の場合は、日本と15時間の時差があるメキシコでフリーランスとして活動していたため、時差の影響を大きく受けました。
比較的単独で作業をすることが多いライターの仕事ではあったものの、クライアントとのミーティングが午前5時(日本時間20時)から設定されるなど、生活リズムが不規則になることもありました。
日本と時差が比較的少ないアジア圏の国であれば、それほど大きな影響はないですが、ヨーロッパやアメリカといった日本との時差が大きな国でフリーランスを目指す場合には、事前に考慮しておいた方がいい点です。
孤独を感じやすい
2つ目のデメリットは、孤独を感じやすい点です。
ご存知の通り、海外でフリーランスとして働く日本人は、まだそれほど多くありません。そのため、活躍できる幅が大きい一方で、孤独を感じやすくもあります。
SNSなどを駆使し、海外で働く日本人フリーランスのコミュニティに入るなど、同じ境遇で努力している人とつながっておくと、孤独感は幾分和らぐでしょう。
為替変動の影響を受ける
3つ目のデメリットは、為替変動の影響を受けることです。
現地で報酬を得て、現地で支払いを行うのであれば問題ありませんが、日本で報酬を得て現地で生活する場合には、為替変動の影響を受けてしまいます。
2023年現在、歴史的な円安傾向となっており、日本円から現地通貨に両替するときには、相対的に現地通貨で受け取れる金額が小さくなります。
為替変動は個人の力ではどうにもならない点なので、多少の変化には対応できるだけの貯金をしてから現地に渡航することをおすすめします。
海外でフリーランスとして働く場合の注意点
ここからは海外で働くときの注意点を筆者の実体験も含めて解説します。
海外で仕事をするならそれなりの語学力が必要
特に海外に住むことを生かした仕事をするなら、現地の人と同じように現地の言葉を使えるようにならないといけません。
場所を選ばず、日本でも出来る仕事を海外でもやるなら、語学力は特に必要なく、生活に必要最低限の言葉が話せれば問題ありません。
自己管理を徹底すること
国内でもそうですが、フリーランスは仕事に関する全ての責任を自分で引き受ける必要があり、仕事量も自分で調整しなければなりません。
加えて、海外の場合は、日本との仕事上の慣習が異なっていたり、言語の壁もあったりするので、日本で働くとき以上に時間も労力もかかることが多いです。
スケジュール管理をきちんとし、休養も取れるように自己管理を徹底することが重要です。
日本と比べ、治安が悪くインフラも整っていない
世界的にも日本は非常に安全で、インフラも整っています。海外では現地の情勢や治安によって危険が伴う場合や、医療が発達していなくて病気やけがの際に十分な治療を受けられない場合もあります。その点では日本で仕事をした方が安心と言えます。
場所によっては通信インフラが十分整っておらず、電波が通らなかったり、通信料が高くなってしまうところもあります。瞬間的に停電することも多く、データのバックアップをこまめに取るなど、注意が必要です。
まとめ:人生は自由、世界中を旅しながら働く生き方も可能
日本では小学生の頃から、就職をするのが当たり前と教育されます。しかし、そんな当たり前のレールから外れて、海外でフリーランスとして働くという生き方もあります。海外には自分の好きなことを仕事にして、自由な生き方を実現している日本人がたくさんいます。
人生は自由です。必ずしも周りと同じである必要はありません。あなたが望むなら世界中を旅しながら働くという生き方も可能なのです。
この記事を読んで、海外フリーランスに興味が出てきた人は、早速渡航予定先の国で働くにはどんな手続きが必要なのかを調べてみましょう!