この記事では、オウンドメディアを運営する上で必要な記事数や、オウンドメディアでの目的を達成させるための戦略について解説します。
今回の内容を頭に入れることで、最短でオウンドメディアの成果をあげられるようになります。
特に、これからオウンドメディアの立ち上げを考えている事業者、WEB担当者は必ず記事を読んでポイントを押さえておいてください。
オウンドメディアに必要な記事数は?
オウンドメディアに必要な記事数を具体的に言うことはできません。なぜなら、会社の規模やオウンドメディアの目的によっても最適解が異なるからです。
とはいえ、一応の目安で言うなら、まずはオウンドメディアのカテゴリ数×10記事程度を目安にするのが良いでしょう。
1カテゴリ内で10記事くらい作成すれば、興味を持ってくれたユーザーが内部リンクを通じて、複数の記事を読んでくれる可能性も高まります。
まずは10記事を目安に作成し、反応が良ければその方向性で記事を量産。反応が悪ければ、記事の質や方向性の見直しをしていくのがおすすめです。
記事数はオウンドメディアの本質ではない理由
大前提として、記事数はあくまで、オウンドメディアを成功させるための手段でしかないことを認識しておきましょう。
当たり前の話ですが、オウンドメディア運営において最も大切なのは、オウンドメディアの『目的』を達成できるかどうかです。
目的がリード(見込み客情報)の獲得だとして、100記事書いてもリードが取れなければ意味がありません。逆にリードがバンバン取れるなら記事数は少なくでも問題ないでしょう。
オウンドメディアにおいて記事数は大切な要素であるものの、本質ではありません。
オウンドメディアの主な目的
ところで、オウンドメディアの目的にはどんなものがあるのでしょうか?
一般的にオウンドメディアを運営する主な目的は、以下の3つに分類されます。
- 認知・ブランディング
- リードの獲得
- 商品の購入
それぞれの目的別に、オウンドメディア運営において重要なポイントをご紹介します。
認知・ブランディング
企業や商品の認知やブランディングを目的にオウンドメディアを運営する場合には、とにかく多くの人にオウンドメディアの存在を知ってもらうことが最重要となります。
オウンドメディアが目的達成につながっているかを測る指標として、アクセス数やSNSでのシェア、コメントの数などが挙げられます。
認知・ブランディングを目的としたオウンドメディアの場合、入り口を広く取ることが効果的なため、記事数は比較的重要な要素と言えるでしょう。
リードの獲得
リードは『見込み客』、つまりまだ商品の購入には至っていないけど検討している層の獲得をオウンドメディアの目的とすることもあります。
一般的には、見込み客のメールアドレスやLINE@といった情報の取得や、商品に関する問い合わせが主なゴール指標です。
リードの獲得をオウンドメディアの目的とする場合、記事数よりも記事を読んでくれた人に問い合わせなどの行動をしてくれるような導線作りが重要になります。
商品の購入
オウンドメディアから直接、商品を購入してもらうことを目的としたオウンドメディアも存在します。
商品の購入が目的の場合には、アクセス数や商品の購入、LTV(ライフタイムバリュー)などが主な指標となることが多いでしょう。
メディア全体として、どうやって新規ユーザーを購入まで誘導するかといったマーケティングをしっかりと作り込むことが大切です。
オウンドメディアで記事数よりも大事な要素とは?
オウンドメディアで成功するためには、記事数よりも1つ1つの記事のクオリティが大事です。
「読んでよかった!」と思ってもらえるオウンドメディアの記事を作ることで、初めてユーザーがあなたの会社や商品に興味を持ってくれるようになります。
例えば、雑な記事を毎日更新するよりも、質の高い記事を週1で更新した方が、オウンドメディアで結果を出すためには効果的です。
もちろん、オウンドメディアの記事数は多いに越したことはありません。ですが、それはあくまで『質が高い記事』であることが大前提なのです。
オウンドメディアの記事数を減らしたらアクセスが増えた事例
意外なことに、オウンドメディアの記事数を減らしたことで、かえってアクセスが増えた事例があります。
例えば、当メディア『web+』もその一つです。web+は一時期、記事数を増やすことを目的に運営していた期間があります。
しかし、あまりアクセスが伸びなかったため、SEOを意識したユーザーに役立つ記事だけを厳選した結果、記事数が半減したにも関わらず、アクセス数が増加しました。
他にも、web担当者Forumでは記事数を1/3にしたことで、トラフィックが29倍になった事例が取り上げられています。
アクセスの8割は全記事数の2割が稼ぐ
あなたは、『パレートの法則』というものを知っていますか?80:20の法則と言えばピンと来る人も多いでしょう。
パレートの法則は『結果の8割は2割の仕事から発生する』という有名な経済学の理論ですが、オウンドメディアにも同じことが言えます。
Googleアナリティクスなどで分析すると一目瞭然ですが、アクセスの大半は一部の記事が稼ぎ頭となって稼いでくれています。
この法則を考えると、がむしゃらに記事を量産するよりも、自社のオウンドメディアのユーザー属性を考えて、稼ぎ頭になる記事を狙って作っていくことが、結果的にアクセス数の増加につながりやすいと言えるでしょう。
内部リンク施策のススメ
とはいえ、ヒットする記事を狙って作るのは難しいのもまた事実。そのため、必然的に記事数を増やして試行錯誤をすることが必要となります。
記事数を増やして稼ぎ頭の記事を見つけ出す際には、ぜひとも『内部リンク(同メディアの別記事へのリンク)』を各記事にしっかりと貼るようにしてください。
内部リンクを貼る2つのメリット
内部リンクを貼ることで、ユーザーが次の記事から次の記事へとアクセスしていくため、結果的にアクセス数が増加します。
また、ユーザーが興味のあるコンテンツを次々と読めるようになるので、満足度も高まるのも大きなメリットです。
ただし、内部リンクもあくまでユーザーのことを考えて貼ること。無関係の記事などをベタベタ貼り付けるのは逆効果なのでやめましょう。
オウンドメディアの記事数を増やす施策
前述したように、オウンドメディアは記事数よりもコンテンツの質の方が重要です。一方で、質の良いコンテンツであれば、記事数は多ければ多い方が良いのは言うまでもありません。
しかし、質の良い記事を作るためには、メディア運営やSEOライティングをはじめとしたノウハウがどうしても必要となります。
そこで、このようなノウハウがない企業がオウンドメディアを興す場合には、思い切って記事作成の業務を外注するのが効果的です。
とはいえ、ライティングの代行業者にもいろいろあります。優秀なライターを探す方法は下記の記事で解説しているので合わせて読んでみてください。
オウンドメディアに必要な記事数 まとめ
今回は、オウンドメディアに必要な記事数に関する実情を解説しました。オウンドメディアを成功させるためには、記事の数よりも質の方が圧倒的に大切です。
現実には、いくら記事の質を意識してもそれが当たるかどうかは公開してみないと分からないため、ある程度の試行錯誤(記事数)も必要となります。
とはいえ、雑な10記事を作るよりも丁寧に1記事を作り上げる方が結果に繋がりやすいのは間違いありません。
記事数にこだわらずに、オウンドメディアの目的にとって効果的かどうかを常に意識する癖をつけることを心がけましょう。