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隣で複数のタスクを同時並行でこなす人を見て「この人は仕事ができるんだろうな?」と思ったことってありませんか?
確かに、一度にたくさんの仕事を抱えて、それらをバリバリこなしていく人は、「カッコイイ」と感じる人も多いでしょう。
しかし、その仕事の仕方を絶対に真似してはいけません。なぜなら、そのような仕事はむしろ「生産性を下げる働き方」なのですから。
そんなわけで今回は、巷でよく聞く「マルチタスク」と言う仕事にやり方の弊害と、本当に生産性の高い仕事のやり方とは何かについて解説していきます。
もしも今、あなたが複数のタスクを同時並行で処理するマルチタスク的な働きかをしているのであれば、絶対に最後までこの記事を読んでください。
仕事の効率化でよく使われる用語
仕事の効率化をテーマに書かれたビジネス書では、よく「マルチタスク」という言葉が使われます。
ところが最近、このマルチタスクは効率が悪い。シングルタスクこそが、本当に生産性を高める仕事術だという意見が大勢を占め始めていることをご存知でしょうか?
まずは、マルチタスクとシングルタスクという仕事のやり方について、それぞれ簡単に解説します。
マルチタスク
マルチタスクとは、「同時並行で複数の仕事をこなす」という仕事の仕方を指す言葉です。
例えば、大事な書類作成の仕事をしながら、メールを受信したらすぐさまメールに返信にしてから、また元の書類作成の仕事に取り掛かるといった働き方がマルチタスクです。
少し前までは、同時に複数の仕事を処理できる生産性の高い仕事のやり方として、多くのビジネスマンがこのマルチタスク的な働き方を目指していました。
シングルタスク
シングルタスクは、「目の前の作業だけに集中して、1つ1つ仕事を終わらせて行く」という仕事の仕方です。
シングルタスクという言葉が流行り始めたのはここ最近のことで、マルチタスクに相反するもう1つの生産的な仕事術として多くの注目を集めています。
例えば、仕事中にメールが来ても、目の前の仕事を終わらせるまではメールの対応をしないといった仕事の仕方がシングルタスクの仕事術ということになります。
最近の研究によって明らかになったマルチタスクの弊害
一見すると、複数のタスクを同時並行的に処理できるマルチタスクの方が、生産的な仕事を行えるイメージがあるかと思います。
しかし、近年の研究によって、「人間は脳の機能的に、2つのことを同時並行に処理することはできない」ということが明らかになりました。
例えば、スタンフォード大学の神経科学者エヤル・オフィル博士によると「人間は実のところ、マルチタスクなどしていない。タスク・スイッチング(タスクの切り替え)をしているだけだ。タスクからタスクへと素早く切り替えているだけである」と説明しています。
一見して複数の仕事を同時並行で処理しているように見えて、その実は超高速で脳のスイッチを切り替えているだけというのが脳科学的な結論です。
つまり、人間は本当の意味で、複数のタスクを同時に処理する「マルチタスク」は不可能なわけです。
マルチタスクはむしろ生産性を落とすという研究も
マルチタスクは生産性を高めるどころか、むしろ生産性を激減させる「絶対にやってはいけない仕事の仕方」ということを示した研究結果も多数報告されています。
例えば、マイクロソフトの研究機関であるマイクロリサーチが行なった研究では、マルチタスクを行なった人の生産性がなんと40%も減少したという結果が示されています。
前述したようにマルチタスクは、タスクによって脳のスイッチを超高速で切り替えているため、それだけ余分に多くのエネルギーを使ってしまうわけです。
マルチタスクは確かに「バリバリ仕事をしている」ような感覚をもたらしてくれますが、実際はとても非効率的な仕事の仕方というのが最近の研究で示された事実なのです。
シングルタスクを徹底するための3つのポイント
本当の意味で生産性を高めたいなら、マルチタスクをやめてシングルタスクを習慣にすることが必要となります。
ところが、近年は情報型の時代であり、少しでも気を抜くとすぐに複数の物事を同時並行で進めたい衝動に駆られます。
確かに仕事を「した気分」になりたいならそれでもいいですが、結果にこだわるのであればその衝動に抗い、目の前の仕事”だけ”に全集中力を注ぐ方法を考える必要があります。
そこでここからは、シングルタスクを徹底するための3つのポイントをご紹介します。
邪魔者を排除する
いくら目の前の作業だけに集中しようとしても、メールやLINEのメッセージ通知が来たら気になってしまうのが人情です。
いくら意志の力で誘惑に抵抗しようとしても大抵の場合は誘惑に負けてしまいますし、もし我慢できたとしても「我慢している分」のエネルギーを余計に消費することになってしまいます。
つまり大切なのは、いかに誘惑に抗うかではなく、どうやって誘惑に抗う必要のない環境を整えるかなのです。
例えば、仕事中はスマホをカバンの中に入れて見えないようにしておく。あえてインターネットの接続を切って、Youtubeにアクセスできないようにしておくといった「予防策」を考えることの方がはるかに重要です。
一時保管メモを活用する
時には、仕事中に「あ、あの人に仕事の連絡をしなければいけないことをすっかり忘れていた」ということを思い出すという経験は誰しもがあるでしょう。
しかし、そこで思いついたままにいまの仕事を中断して、別の仕事に取り掛かるのは非常に非生産的であることは間違いありません。
そんな時のためにオススメなのが、一時保管メモを用意しておくというものです。
例えば、仕事中にある人に連絡する必要があることを思い出した場合には、一時保管メモに一言「〇〇さんに連絡」と書き記しておくのです。
そうすれば、そのタスクを忘れる心配はないため、安心して目の前の仕事に集中することができます。
仕事に集中するときは、机の横に付箋などを用意しておき、思いついたことは簡単にメモしておくことで、目の前の作業に集中しながらもその間に思いついた用事やアイデアを忘れずに記録しておくことができるのです。
制限時間を設ける
結局のところ、複数の仕事をダラダラと続けてしまう最たる原因は、「1つ1つの仕事に緊迫した制限時間がないから」に他なりません。
例えば、A,B,Cという3つのタスクがあったとして、制限時間の付け方1つで仕事の進め方が大きく変わってくるはずです。
「A,B,Cのタスクを3時間で仕上げてください。ただし、Aのタスクだけはいますぐに使うので、30分以内でお願いします。」
このような指示のされ方をした場合、ほとんどの人がBとCのタスクを後回しにして、最初の30分はAのタスクを処理することだけに専念するはずですよね。
このように切羽詰まった制限時間を自ら設けることで、「いまはAのタスクを処理する時間」という意識が芽生え、他のタスクに浮気をせずに1つのタスクに集中して取り掛かることができるのです。
頑張っている”ふり”はもうやめよう!
マルチタスクの怖いところが、実際は生産性が低くなるにも関わらず、ほとんどの人が「自分は生産的に仕事を進めている」と思い込んでしまっていることです。
特に、複数の仕事を抱えている人ほど、「早く仕事を処理しなければ」という気持ちから、ついつい複数の仕事を同時並行的に進めたくなる衝動に駆られます。
しかし、様々な研究が示しているように、本当に生産的な仕事をしたいのであれば、目の前のタスクを1つ1つ潰していくシングルタスクこそが目指すべき仕事のやり方なのです。
頑張っているふりをしたいならマルチタスクを行うべきですが、結果にコミットした仕事をしたいのであればシングルタスクを心がけましょう。