webライターの活動を始めるために必ず取得しなければいけない資格というものは存在しません。
近年利用者が増加しているクラウドソーシングサービスを利用すれば、未経験の方でも即日案件を受注することが可能でしょう。
しかし本格的にwebライターとして稼いでいきたいと思うのであれば、資格を持っていた方が有利になるのは確かです。
今回はwebライターの活動に役立つ資格を9つご紹介しますので、興味がある方はぜひ最後まで読んでください。
webライターの活動に役立つ資格とは
webライターの活動に役立つ資格には、文章能力に関するものはもちろんのこと、著作権やwebリテラシーへの理解を試されるものがあります。
資格を保有しているということは、知識や能力を第三者に認められているということですので、アピールポイントにすることができるでしょう。
ライターに案件を依頼するクライアントからしても、何も実績がないライターよりは資格を保有しているライターのほうが魅力的に映るはずです。
webライターが取得するべき資格①ビジネス著作権検定
サーティファイ著作権検定委員会が運営、知的財産研究教育財団が監修を行う、著作権に関する唯一の民間資格です。
学歴、年齢の制限はなく、どなたでも受験可能な試験です。BASIC、初級、上級に分かれていて、それぞれの認定基準は以下のように定義されています。
認定基準 | |
BASIC | 日常生活において著作物を扱う際、トラブルを起こさないために知っておきたい、著作権制度の初歩的・入門的な知識を持っている。 |
初級 | 著作物とは何か、著作権とはどのような権利かを知っている。利用者として、他人の著作権を侵害せず正しく著作物を利用できる。 |
上級 | 著作権に関する知識を活用し、著作権利用に関する問題点を発見し、解決できる。 契約、司法制度、条約に関する知識を活用し、専門家の助力を得ながら著作権に関する実務を展開することができる。 |
(参考:ビジネス著作権検定公式サイト)
出題内容
どの級もすべての問題がマークシート形式で、著作権に関する知識を問われる問題が出題されます。
BASICと初級は65%以上、上級は70%以上の得点で合格です。2019年度の平均合格率は66.6%(ビジネス著作権検定公式サイトより)ですので、高難度の試験ではないと言えます。
受験料
受験料を各級ごとに以下の表にまとめました。すべて税込みの価格で表示しています。
受験料(税込) | |
BASIC | 4,100円 |
初級 | 5,100円 |
上級 | 8,000円 |
興味がある方は、こちらのビジネス著作権検定公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格②日本語検定
日本語検定は、書く力があることを示す資格であり、文部科学省が後援しています。
1級~7級までわかれており、各級の認定基準は以下のように定義されています。webライターの活動に役立てたいのであれば、1級の取得を目指したいですね。
認定基準 | |
1級 | 社会人上級レベル |
2級 | 大学卒業レベル~社会人中級レベル |
3級 | 高校卒業レベル~社会人基礎レベル |
4級 | 中学校卒業レベル |
5級 | 小学校卒業レベル |
6級 | 小学校4年生レベル |
7級 | 小学校2年生レベル |
(参考:日本語検定公式サイト)
出題内容
漢字・表記・敬語・言葉の意味・語彙・文法・文章読解が問題として出題されます。
1級の取得には80%以上の得点が必要になり、合格率は22.3%(2020年11月試験)と発表されています。
受験料
受験料を各級ごとに以下の表にまとめました。すべて税込みの価格で表示しています。
受験料(税込) | |
1級 | 6,300円 |
2級 | 5,300円 |
3級 | 3,800円 |
4級 | 2,500円 |
5級~7級 | 1,800円 |
興味がある方は、こちらの日本語検定公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格③WEBライティング技能検定
WEBライティング技能検定は、日本クラウドソーシング検定協会が実施している初心者Webライター向けの試験です。
合格すると「CROWD」「ランサーズ」「サグーワークス」「ちょびリッチ」「タイピングベース」の5つのサービスで特典を受け取ることができます。
特典の詳しい内容はこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてお読みください。
出題内容
SEOやコピーライティングなどライターの基本的な能力をはじめとし、正しい日本語の知識についての問題が出題されます。
指定されたキーワードに沿って300文字以内で文章を作成する記述形式の問題もあり、実際に文章を書く能力があるかを試されます。
受験料
WEBライティング技能検定を受験するには32,000円(税込)かかります。合格の場合には、合格証発行費用で別途3,000円かかりますので、この記事で紹介している他の資格に比べると高めの費用です。
興味がある方は、こちらの日本クラウドソーシング検定協会公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格④WEBライティング能力検定
WEBライティング能力検定は、日本WEBライティング協会が実施している初心者ライター向けの試験です。先述している「WEBライティング技能検定」とは全くの別物です。
1級~3級までわかれており、各級の取得レベルの目安は以下のように定義されています。ただし、どの級も出題される問題は同じで、得点に応じて各級が認定されます。
合格点 | 認定基準 | |
1級 | 80~88点 | 一般的な仕事はもちろん、高度な仕事もできるトップレベルのスキルを持つ |
2級 | 70~79点 | 一般的な仕事を行う上で充分なスキルを持つ |
3級 | 53~69点 | 一般的な仕事を行う上で最低限のスキルを持つ |
(参考:日本WEBライティング協会公式サイト)
出題内容
出題内容は以下表にまとめたの6科目です。ライティング能力だけでなく、法律なども試される内容となっています。
国語 | 誰でも理解できる平易で正しい日本語 |
ウェブライティング | 企業HP、ネットショップ、ブログ、FB、などのライティングスキル |
コピーライティング メールライティング |
売れるライティング、メールによる顧客対応 |
SEO | 多くの人に訪問してもらい、売上を上げられるSEO |
倫理・法律、炎上対策 | トラブルを起こさないライティングスキル |
Webライティングに関するミニ論文 | 意図が適確に伝わり信頼を高められる文章 |
受験料
受験料は13,500円(税込)です。複数回目の受験の場合には、一律3,000円の値引きがあるようですが、受験料も安いわけではないので、しっかりと勉強をして1度での合格を目指したいですね!
なお、この資格には2年間ごとに更新をする必要があります。更新は任意ですが、更新するたびに12,000円が別途でかかります。
興味がある方は、こちらの日本WEBライティング協会公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格⑤WEBライター検定
WEBライター検定は、大手クラウドソーシングサイトのクラウドワークスが実施している試験です。
1級~3級までわかれており、合格するとクラウドワークスのプロフィール欄に、合格実績として以下のように掲載されるようになります。
プロフィールに記載される文章 | |
1級 | 最高難度の検定です。執筆テストに通過し、構成案の作成から、高品質な記事の作成までを、一貫して請け負うことが可能。マーケティングを意識し、読者を魅了する、非常に高度なライティングスキルを有しています。 記事単価目安:2,000文字~3,000文字 18,000円 |
2級 | 超高難度の検定です。執筆テストに通過し、キーワードから高品質な記事を作成するライティングスキルを有しています。読者に伝わるだけではなく、心を動かす文章の書き方を理解し、実践することが可能です。 記事単価目安:2,000文字~3,000文字 9,000円 |
3級 | 合格率5%以下の高難度の検定です。文章執筆の豊富な知識を有しており、読者層を想定した、伝わりやすい文章を執筆することが可能です。 |
(参考:クラウドワークス公式サイト)
出題内容
webライティングに関する知識を問われる選択問題と、2級以上では実務テストも課されます。
選択問題だけの3級でも合格率5%以下の高難度の試験ですので、2級以上の合格はさらに厳しいものになるでしょう。
受験料
受験料を各級ごとに以下の表にまとめました。すべて税込みの価格で表示しています。
受験料(税込) | |
1級 | 25,000円 |
2級 | 10,000円 |
3級 | 無料 |
興味がある方は、こちらのクラウドワークス公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格⑥日本漢字能力検定
日本漢字能力検定は公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施している検定試験です。一般に「漢検」と呼ばれ、高校・大学受験に向けて取得する方も多いことで知られています。
多くの漢字を知っておくことで、記事のターゲット層に合わせて漢字を使い分けたり、難しい漢字を噛み砕いて紹介してあげられたりするので、実は非常に役立つのです。
1級~10級までわかれており、各級の認定基準は以下のように定義されています。ライターの活動に役立てたいのであれば、2級以上の取得を目指したいですね。
認定基準 | |
1級 | 常用漢字を含めて、約6000字の漢字(JIS第一・第二水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使える。 |
準1級 | 常用漢字を含めて、約3000字の漢字(JIS第一水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使える。 |
2級 | すべての常用漢字を理解し、文章の中で適切に使える。 |
準2級 | 常用漢字のうち1951字を理解し、文章の中で適切に使える。 |
3級 | 常用漢字のうち約1600字を理解し、文章の中で適切に使える。 |
4級 | 常用漢字のうち約1300字を理解し、文章の中で適切に使える。 |
5級 | 小学校第6学年までの学習漢字を理解し、文章の中で漢字が果たしている役割に対する知識を身に付け、漢字を文章の中で適切に使える。 |
6級 | 小学校第5学年までの学習漢字を理解し、文章の中で漢字が果たしている役割を知り、正しく使える。 |
7級 | 小学校第4学年までの学習漢字を理解し、文章の中で正しく使える。 |
8級 | 小学校第3学年までの学習漢字を理解し、文や文章の中で使える。 |
9級 | 小学校第2学年までの学習漢字を理解し、文や文章の中で使える。 |
10級 | 小学校第1学年の学習漢字を理解し、文や文章の中で使える。 |
(参考:日本漢字能力検定公式サイト)
出題内容
漢字の音・訓読み、対義語、類義語、同音異義語、送り仮名や仮名遣いへの理解を問う問題が出題されます。
文章の中で適切に使用できることが求められているので、誤字訂正などの問題形式もあります。
受験料
受験料を各級ごとに以下の表にまとめました。すべて税込みの価格で表示しています。
受験料(税込) | |
1級 | 5,000円 |
準1級 | 4,500円 |
2級 | 3,500円 |
準2級~4級 | 2,500円 |
5級~7級 | 2,000円 |
8級~10級 | 1,500円 |
興味がある方は、こちらの日本漢字能力検定公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格⑦文章読解・作成能力検定
文章読解・作成能力検定は、日本漢字能力検定協会が実施している検定試験です。
2級~4級までわかれており、それぞれの級の認定基準は以下のように定義されています。
認定基準 | |
2級 | 高等教育で高度な教養を主体的に身につけるために、あるいは、社会人として求められる文章作成を行うために必要な総合的な文章読解力及び文章作成力。 |
準2級 | より高度な学習を目指すために、あるいは、実社会での有効なコミュニケーションを実現するために必要な文章読解力及び文章作成力。 |
3級 | 高校での積極的な理解・表現活動、知的言語活動のために、あるいは、実社会におけるコミュニケーション活動を行うために必要な文章読解力及び文章作成力。 |
4級 | 読む・書く活動を円滑に行い、基礎的な知的言語活動を行うために必要な文章読解力及び文章作成力。 |
(参考:文章読解・作成能力検定公式サイト)
出題内容
文章作成はどうあるべきかが順序立ててわかるようになると同時に、論理的でわかりやすい文章が書けるようになるステップアップ式の問題構成です。
空欄の補充や、論理の飛躍を埋めるように指示される問題が出題されるようです。
受験料
受験料を各級ごとに以下の表にまとめました。すべて税込みの価格で表示しています。
受験料(税込) | |
2級 | 4,000円 |
準2級、3級 | 3,000円 |
4級 | 2,000円 |
興味がある方は、こちらの文章読解・作成能力検定公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格⑧Webリテラシー試験
Webリテラシー試験は、株式会社ボーンデジタルが実施している検定試験です。
学歴、年齢の制限はなく、どなたでも受験可能になっています。また、この資格には2年間の有効期限が設けられています。
出題内容
Webに関わる仕事を構成するデザイナー、ディレクター、プロデューサーという主要3職種の標準知識を備えているかが問われる試験です。
70%以上得点すると合格基準を満たすことができ、「Webアソシエイト」という資格が認定されます。
受験料
受験料は11,000円(税込)です。決済手数料、合格証発行、資格登録料込みになっていますので、別途支払いが必要になることはありません。
興味がある方は、こちらのWeb検公式サイトから詳細をご確認ください。
webライターが取得するべき資格⑨SEO検定
SEO検定は、全日本SEO協会が実施している資格試験です。1級~4級までわかれており、合格するとウェブサイトから認定ロゴをダウンロードできるようになります。
ダウンロードした認定ロゴは、名刺や印刷物、ウェブサイトなどに自由に掲載可能になります。
出題内容
SEOの基礎知識はもちろんのこと、内部要因最適化や外部要因最適化、キーワードリサーチなどの知識が出題されます。
いずれの級も、80%以上の得点で合格であり、それぞれの級の合格率は以下の表のようになっています。
1級 | 2級 | 3級 | 4級 | |
2020年 | 77% | 87% | 77% | 89% |
2019年 | 81% | 84% | 78% | 86% |
2018年 | 89% | 84% | 73% | 79% |
2017年 | 87% | 86% | 91% | 89% |
受験料
受験料を各級ごとに以下の表にまとめました。すべて税込みの価格で表示しています。
受験料(税込) | |
1級 | 8,000円 |
2級 | 6,000円 |
3級、4級 | 5,000円 |
興味がある方は、こちらのSEO検定公式サイトから詳細をご確認ください。
まとめ
今回はwebライターの活動に役立つ資格を9つご紹介しました。
- ビジネス著作権検定
- 日本語検定
- WEBライティング技能検定
- WEBライティング能力検定
- WEBライター検定
- 日本漢字能力検定
- 文章読解・作成能力検定
- Webリテラシー検定
- SEO検定
資格がなくてもwebライターとして活動していくことはもちろん可能ですが、webライターとしての活動に有利に働くことは間違いありません。
「今よりもたくさん仕事を取りたい」「もっと単価の良い案件を受けたい」という方は、ぜひ今回紹介した資格の取得を検討してみてください。