フリーランスになりたいけど、金銭面や仕事面で不安があるという方は多いのではないでしょうか?実際に私も、会社員からフリーランスになるときは、不安が常に付き纏い、決断するまでに何ヶ月も要しました。
不安を解消するためにインターネットを利用しましたが、全ての不安を解消することはできませんでした。
しかし、「会社に縛られる生活は嫌だ!」と感じ、勢いに任せてフリーランスになったところ、自然と不安は解消されたのです。
この経験から言えることは、”不安を感じて動かないうちは、全ての不安が解消されることはない”ということです。まずは、フリーランスになるために動き出すことが大切ですよ。
もちろん、多くの不安を抱えながらフリーランスになるのは、誰しもが怖いことです。ですので、この記事を読んで、少しでも不安を解消してからフリーランスになってください。
不安を解消するための、ヒントを得られるかもしれません。また、漠然と抱いている不安が何なのかを認識することで、どのような対策をすれば良いのか見えてきますよ。
まずは、「自分が抱えている不安って、何なんだろう?」ということを知っていきましょう!さらに、不安の解消法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
フリーランスになる不安は誰でもある
フリーランスになることについて、不安を抱えているのはあなただけではありません。
あなたと同じように今後フリーランスになることを目指している人も、今フリーランスとして活動している人も、少なからず不安を抱えています。
会社員時代より多くの不安を感じる
フリーランスとして活動している人の多くは、収入が不安定であったり、仕事が急になくなったりするのではないか、という不安を抱えています。
後述するように、フリーランスには自由度が高いというメリットがあります。しかしながら、そのメリットを理解していても、金銭面や社会的信用などの不安は拭えません。
社会人であれば金銭面が安定し、社会的信用があるものとして見てもらえますが、フリーランスの場合はそうはいかず、会社員時代よりも、多くの不安を感じることになるでしょう。
私も会社員からフリーランスになる前に何ヶ月も悩みました。
経験談から言うと、インターネットで検索したりフリーランスの知人に相談したりしても、フリーランスになる際の不安を全て拭い去ることはできません。
フリーランスとして実際に活動していく中で、不安を解消していくしかないのです。ただ、全てが解消されないまでも、フリーランスの事実について学んでいけば少なからず解消できる不安があることも事実です。
フリーランスは自由度が高い
フリーランスが不安を抱えてしまうその理由は、自由度の高さにあると言えます。
社会人とは違って、仕事をする時間や場所を自由に選ぶことができますし、満員電車に乗る必要もありません。好きなときに休みを取ることもできるので、旅費が安いときに旅行に行くこともできるのです!
また、仕事で関わる人を自分から選べるので、会社員時代に比べて人間関係のいざこざがありません!
さらに、年収が上がる可能性もあります。労働時間が減って、年収が増えるのも夢物語ではありません。
一見すると自由度が高い点は良い点に見えるかもしれませんが、フリーランスが不安を抱えてしまうその理由でもあるのです。
では、フリーランスは一体どのような不安を抱えているのでしょうか?多くの人に共通する5つの内容を紹介します。
フリーランスになりたい人の不安①収入が不安定
すでに織り込み済みだとは思いますが、フリーランスとして働く以上、収入が不安定なのは仕方がないことです。
会社にいる時とは違い自分で仕事を取らなければならないですし、会社員時代とは違うやり方で仕事をしなければならず、慣れないうちは特に収入は不安定でしょう。
同じ取引先から継続的に仕事をもらえる場合もあれば、すぐに打ち切られてしまう場合もあるでしょう。同じ取引先であっても、成果報酬の場合には毎月同じ収入を稼げるとは限らない点も事実です。
フリーランスは、収入が増えたり減ったり、途切れたりというリスクを抱えているのです。ただ、そのリスクを軽減することはできるので安心してくださいね。
リスクを軽減する1番の方法は「複数企業との取引」
リスクを軽減する1番の方法は、複数の企業と取引をすることです。
例えば、1社から50万円の報酬を受け取っているAさんと、5社からそれぞれ10万円の報酬を受け取っているBさんがいるとします。
1社が潰れた場合、Aさんは50万円の収入源がなくなってしまいますが、Bさんは10万円の減少で済み、収入としては40万円になります。
このように、収入源を分散化させることで取引先の経営悪化の影響を受けづらくなるのです。
会社員も収入が途切れる可能性がある
ちなみに、会社員であってもリストラされたり会社が潰れたりする可能性があり、収入がいきなり0円になることもあります。
2019年には、経団連の中西会長が「終身雇用を前提にすることが限界になっている」と定例会見で言っていました。
つまり、「企業に勤めていれば定年まで働ける」という概念がくずれつつあるということです。
収入がいきなり途切れるのは、フリーランスに限った話ではないということを覚えておいた方が良いでしょう。
フリーランスになりたい人の不安②仕事を断ると次がない
フリーランスになりたての頃は、スキルが低いように見えてしまうためなかなか仕事を獲得することが難しいのが実情です。そのため仕事を獲得するために日頃から営業活動を行う必要があります。
例え仕事を獲得できていたとしても、報酬額に不満があったり仕事内容が得意分野ではなかったりしたら、仕事を断りたくなるケースも出てくるでしょう。
しかし、生活のことを考えると「断ったらもう仕事をもらえないのではないか」と不安を抱えることになります。
では、どのようにして「仕事を断ると次がない」という不安を解消することができるのでしょうか。
仕事を断ったとしても、生活できるだけの収入をもらえるよう取引先を見つける
取引先が1社しかない場合、この会社との契約が消えると収入が途切れてしまうため、無理難題を言われても生活のことを考え、仕事を断れない人が多くいます。
仮に2社目以降との契約が決まったとしても、取引をしている全ての会社からの収入がなければ、生活が難しいというケースもあり得ます。
多くの会社と契約をしている人であっても、「嫌な仕事でも生活のために断ることができない」という問題を抱えることになるでしょう。
フリーランスなりたての頃は「生活のため」に、仕事を断れないというのが現実です。嫌だったり条件が悪かったりする仕事を断るためにも、生活できるだけの収入をもらえるよう取引先を見つける動きをしておきましょう。
フリーランスなりたてのうちは、ランサーズやクラウドワークスといった、クラウドソーシングを利用するのがおすすめです。
初心者でも仕事が決まる確率が高いため、「取引先がなかなか決まらない」と困っているうちは便利です。
複数の取引先を抱え、仕事を断っても生活できるだけの収入を稼ぐことができるのであれば、「仕事を断ると次がない」という不安を解消することはできるでしょう。
お互いが気持ちよく仕事をするために、断る勇気を持つことが大切
仕事を依頼してくれる取引先も、仕事を行うあなたも、両者ともに「目的」を持っています。そして、自分自身が最も成果を出しやすい形も持っています。
取引先は利益の最大化が目的ですし、あなたはフリーランスとしての実績を作ったり収入を稼いだり、という目的があるでしょう。
お互いに、自身ができる範囲でベストな仕事を行うことが、相手への誠意です。しかし、「仕事を断れない」状態になってしまうと、あなたが取引先にベストな仕事を提供できなくなる可能性もあります。
お互いが自身のできる範囲でベストをつくし、気持ちよく仕事をすることがとても大切です。
「仕事を断ること」がお互いにとって良いことになるケースもあります。仕事を断る勇気を持つことは大切です。
仕事を断るときは、必ず「理由」もセットで述べる
仕事を断る場合は必ず理由を述べましょう。ただ「今回の仕事はお受けできません。」のように断っていては、取引先からのあなたに対する心象はよくないでしょう。
フリーランスとして活動していく上では、仕事を獲得するためにも人脈が非常に重要です。理由もセットで述べて、誠実さを見せるようにしましょう。
今回いただいた仕事は、自分の得意な分野ではないので、御社の力になれないと判断し、誠に勝手ではありますが辞退させていただきたいです。
〇〇や△△の分野が得意ですので、これらの仕事がもしあるようでしたら、ぜひ声をかけていただけたら嬉しいです。
このように、なぜ仕事を断るのか提示し、どんな場合に仕事を紹介して欲しいのか、までを伝えましょう。取引先の記憶にも残りますし、あなたの得意分野を売り込む格好の機会とも言えます。
ただ断るのではなく理由も一緒に伝えるようにしましょう。お断りの連絡をするときにも、取引先とのコミュニケーションを忘れないようにしてくださいね。
フリーランスなりたての状態で仕事を選り好みするのはNG
ただ、フリーランスになったばかりのころから、仕事を選り好みするのは危険です。好きな仕事だけを探していると、スキルが上がるチャンスをなくしたり、狭い分野の仕事しかしないことから、次第に案件がなくなったりする可能性があります。
ですので、フリーランスになりたての頃は、生活のため・人脈作りのために苦手な分野(やったことがないから嫌いという分野も含む)であっても、仕事を請負った方が良いでしょう。
もしかしたら、苦手だと思い込んでいたからスキルを取得していなかっただけで、実はあなたに合っている仕事に巡り合えるかもしれませんよ!
仕事を断るのは、フリーランスとしてある程度安定してからでも遅くないでしょう。
フリーランスになりたい人の不安③この先何年頑張れば良いのか
フリーランスの世界はシビアです。高いスキルを持っていない限り、すぐに他の人に仕事を取られてしまう可能性があり、いつまでも業界やスキルについて勉強し続けなければいけません。
「仕事がなくなるかもしれない」という不安と戦いながら、この先何年頑張れば良いのかと悩み、勉強をし続けるのは大変そうだと思う人もいるでしょう。
しかし、フリーランスになったらこの先ずっと、フリーランスとして働き続けなければいけない、という決まりはありません。フリーランスという働き方に囚われず、その時々で雇用形態を変えても良いでしょう。
多くの企業には、研修制度があります。給料をもらいながら勉強することができ、周りの経験者に相談しやすい環境が整っています。
ですので、フリーランスという働き方が自分に合わなかったり、違う環境で勉強してみたいと感じたりしたときは、もう1度会社員に戻っても良いでしょう。
もし、1度フリーランスになったらそのまま突き進みたいと思っているなら、個人型確定拠出年金(iDeCo)や小規模企業共済に加入するのがおすすめです。金銭面での不安が少なからず、解消されますよ。
個人型確定拠出年金:掛金を自分自身で運用しながら、積みたてていく年金制度。積立金は60歳以上になってから受け取ることができ、掛金は所得控除の対象になるため節税に繋がる。
小規模企業共済:生活資金を積み立てておく共済制度のことであり、掛金が所得控除の対象になるため節税に繋がる。加入条件として、「開業届」の提出が前提。
フリーランスになりたい人の不安④病気になっても補償がない
フリーランスは補償がないので、怪我や病気で働けないと収入が途切れてしまいます。
「収入が途切れたらどうしよう」と不安な人におすすめなのが、民間の保険会社が提供するサービスに加入することです。
しかし、保険に入った方が良いということは分かるものの、「保険料が高く生活を圧迫してしまうのではないか?」と感じる人もいるでしょう。
そんな時は、「文芸美術国民健康保険組合」に加入するのがおすすめです。
文芸美術国民健康保険組合は、文系や美術関連などの仕事をしている人が加入できる国民保険制度であり、収入に関わらず保険料が一律19,900円な点が特徴です。
通常の国民健康保険は前年度の所得によって決まりますので、前年度の所得によっては「文芸美術国民健康保険組合」の方が、安くなる可能性があります。
フリーランスの業種によって加入できるのか異なるので、気になる方は1度「文芸美術国民健康保険組合の公式サイト」を確認すると良いでしょう。
フリーランスになりたい人の不安⑤社会的信用が低い
フリーランスは収入が不安定であることから、社会的信用が低いと思われがちです。実際に、クレジットカードの作成やローンの組み立て、部屋の契約がしづらいのが現状です。
しかし、以下4つの証明書のうちどれか1つを持っていると、収入を証明することができ、審査が通りやすくなると言われています。
- 確定申告の控え
- 住民税課税証明書
- 納税証明書
- 所得税納税証明書
ただ、フリーランス1年目では上記の資料を用意することができませんし、フリーランスになりたての頃は収入が低い可能性があり、証明書があっても審査が通らないこともあるでしょう。
心配な方は、審査の通りやすい会社員のうちに予め準備しておくのがおすすめです。
不安が残るなら副業から始めるのがおすすめ
不安を拭い去る方法について説明してきましたが、まだ不安が残っている方も多いでしょう。そのような方は、フリーランスになる前に副業として仕事を始めるのがおすすめです。
会社から給料を貰いながら始められる副業なら、仮に仕事が軌道に乗らない場合でも生活費に困ることはありません。
また、働きながらスキルが身に付いたり、取引先を見つけたりできるので、フリーランスになったときに「仕事が見つからないから、収入がない」という事態に陥る可能性が低くなります。
副業OKな会社に勤めているのなら、まずフリーランスとして活躍したい業界で副業を初めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
フリーランスに対する不安の解消方法について紹介しました。複数の企業と取引を行うこと、断るときは理由を明確に伝えることはフリーランスになりたての頃でもできるので、忘れないようにしましょう。
将来について不安があるのなら、個人型確定拠出年金や保険に加入するのがおすすめです。
どうしても不安が残るようなら、会社員のうちから副業を始めると良いでしょう。フリーランスになるための大きな一歩ですので、怖がらずにぜひチャレンジしてくださいね。