「リモートワークを導入しろと言われたけど、不安だな…」「どんなデメリットがあるんだろう…」と頭を抱えてはいませんか。
リモートワークには、時間の効率化や生産性の向上など様々なメリットがあるため、導入を検討する企業が増えてきました。
しかし、新しいことを始めるとなると、それによるデメリットが気になるますよね。そこで今回はリモートワークにおけるデメリットとその最適な対応策をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pexels.com/photo/photo-of-woman-in-eyeglasses-and-headscarf-standing-in-front-of-tree-holding-her-chin-2380177/)
リモートワーク(remote-work)とは
リモートワークとは、仕事場所を会社に捉われず、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、様々な場所で遠隔で仕事をする勤務形態のことを指します。
- リモート(remote)…遠隔で
- ワーク(work)…働く
リモートワークを導入することによって、時間効率が上がったり、作業の生産性が上がったりなどのメリットをイメージする人も多いと思います。
しかし、社員やメンバーが各々好きな場所で仕事をする分、今までには無かった新しい課題やトラブルが生じることあります。
では、リモートワークにはどのようなデメリットがあるのか、そしてそれに対して最適な対応策は何なのでしょうか。
リモートで仕事をする際に知っておくべきデメリット
新しい施策を導入する際にまず気になるのは、デメリットや考え得る失敗の仕方とその対応策ですよね。
リモートワークには、通勤で受けるストレスを回避出来たり、自分が好きな場所で仕事ができたりすることから、作業の効率化や生産性の向上が期待できますが、それと同時にいくつかデメリットが存在します。
デメリットをしっかり把握し、それに対して一つ一つ対策を講じていきましょう。
リモートワークを導入する前に把握しておかなければならないデメリットは以下の7つです。対応策の例も含めて一つずつ説明していきます。
- コミュニケーション不足になる
- 社員やメンバーの教育が困難になる
- 想定する以上にトラブルが起こりやすい
- 従来と同じ成果を求めてしまう
- 個人の評価が出しにくい
- 個人が自身を律することに不慣れ
- 自社の情報漏洩のリスクが上がる
リモートワークのデメリット①コミュニケーション不足になる
リモートで仕事をするということは、社員やメンバー同士の直接会話をするような、コミュニケーションをとる機会が無いということです。
仕事上での情報共有や議論などは、チャットやweb会議ツールなどを用いることで、リモートの方がより効率的になりますが、人間関係に関わる、ある種余談のようなやり取りは、そう簡単ではありません。
基本的に、リモートで働く人同士のコミュニケーションはチャットで行われるため、相手がどのような感情で発言しているのかが分からず、何となく発した言葉が厳しいと捉えられてしまうかもしれません。
そのため、チャットツール内に余談のためのスレッドを用意したり、web会議時刻の5分前にはページを共有しフリータイムにしたりと、意識的にコミュニケーションを取れる仕組みを考えておくと良いでしょう。
- チャットツール内に余談する
- web会議開始予定時刻の5分前にページを共有し、フリータイムにする
- 月に1度はweb会議システムを用いて、バーチャル飲み会(※)をする
- SNSを共有し、プライベートの情報を見えるようにし、コミュニケーションをとる
(※)バーチャル飲み会…2人以上でテレビ電話を繋ぎ、家に居ながら離れた相手とお酒を飲む催し。
2020年03月にCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響で、不要不急の外出の自粛要請が出された際に、注目を浴びたテレビ電話の使い方の一つ。
リモートワークのデメリット②社員やメンバーの教育が困難になる
リモートワークを導入した場合、新人社員や新メンバー、既存の人間に対しての教育や指導が困難になります。
新人社員たちの中には、新しい職場に対して緊張している人も多いでしょう。その人たちの中には、不明な点や不安な点を見つけた際に、自主的に相談することが苦手な人もいます。
また、リモートだとコミュニケーション不足になりやすいため、既存の社員やメンバーに対しての仕事のやり方やマインドの部分の教育には、不都合が多くなります。
そのため、リモートワークにこだわり過ぎず、重要な事柄を説明する際には、オフィスに呼び出したり、1対1の情報共有であってもweb会議ツールを使ったりして、教育をするようにしましょう。
- 重要な話の際にはオフィスに呼び出し、直接話をする
- チャットで済むような内容だとしても、web会議ツールを使って顔を見ながら話をする
- 常日頃から責任者やチームリーダーの空いている時間を共有し、通話可能にしておく
上記のような対策を取ることで、チャットやメールなどでは伝わりづらい話や新人社員の教育もしやすくなるでしょう。
リモートワークのデメリット③想定する以上にトラブルが起こりやすい
リモートワークを導入すると決まれば、後々問題が起こらないように、ツールの選定やセキュリティシステムの見直し、スケジュール管理など、様々な準備が必要になり忙しくなるでしょう。
しかし、忙しいのは準備だけではありません。リモートでの仕事が始まると、想定しなかった部分で問題が生じることも多くなり、リモートワークの実施後にも柔軟に動ける時間は少なくなるでしょう。
そのため、リモートワークの準備の段階で、自身の仕事を信頼のおける社員やメンバーに頼んでおいたり、忙しくなる旨を伝えておいたりすることが必要になります。
そうすることで、リモートワークの実施後に起こったトラブルや課題に対して、冷静に対応することが出来ます。
- リモートワークの実施から1ヶ月〜2ヶ月間は、自身の仕事の1/2を信頼のおける部下に頼んでおく
- 想定できないことを想定し、準備の段階でそれぞれの対応策を練っておく
- 社員やメンバーに「自分はリモートの実施直後に忙しくなる」という旨を伝えておく
リモートワークのデメリット④今までと同じ成果が出にくくなる
リモートワークの導入初期では、現場や会社で働いていた頃と同じような成果を出すことが難しくなります。
何故なら、コミュニケーション不足から起こる認識のすれ違いや、今までプライベート空間であった自宅での作業により、思わぬトラブルや課題などが発覚することが多々あるからです。
また、組織としての課題であれば、対応策を講じることが出来ますが、個人の問題であると一人で考え込んでしまい、解決までに時間がかかってしまいます。
そのため、慣れない環境での仕事であることを理解し、相談に乗ってあげたり、プレッシャーを与えないように配慮したりすると、従来の調子を取り戻すきっかけになるでしょう。
- 組織全体の成果や数字を把握し、対応策を講じる
- 個人の成果や数字を把握し、不調に気付けるようにしておく
- リモートワーク導入直後は社員やメンバーに対してこまめに連絡をし、相談に乗ってあげる
- 社員やメンバーに対してプレッシャーを与えずに鼓舞をする
リモートワークのデメリット⑤個人の評価が出しにくい
リモートワークが実施されると、期日を過ぎたり、事実が確定したりするまで、個人を評価することが困難になります。
成果が出ている人に関しては問題はありませんが、成果が出なかった人に関しては、その原因の追求が遅れてしまうこともあり、対応が先送りになってしまうのです。
そのため、個人の業務をきちんと把握し、成果や現状を把握するために『勤怠管理ツール』や、日報や現状報告などの定期的な報告をする仕組みを導入すると良いでしょう。
そうすることで、成果や数字の判断もしやすくなりますし、失敗の原因を追求すべき案件なども分かりやすくなるでしょう。
- 『勤怠管理ツール』を用いて、個人の成果や業務を管理する
- 日報や現状報告などの仕組みを導入し、現状を把握しやすくする
- 最低限の作業ノルマを設けて、評価の基準を視覚化する
リモートワークのデメリット⑥個人が自身を律することに不慣れ
リモートワークはかなり自由度の高い働き方です。そのため、現場や会社に出社することに慣れている会社員の中には、自身を律し仕事に励むことに不慣れな人も多いのです。
さらに、今まで「会社は仕事をする場所、自宅はリラックスする場所。」という当たり前の考えから、自宅で作業することに集中力を保てない人もいるでしょう。
多くの場合は、社員やメンバーが各々で自宅で仕事をすることに慣れていくしかありません。
しかし、組織側から『勤怠管理ツール』や日報や現状報告などの制度を採用することで、自身の管理の仕方を考え、気付きやすくなるでしょう。
- 『勤怠管理ツール』を導入し、自身以外のメンバーの作業量を見えるようにする
- 日報や現状報告などで、自身の作業量が基準よりも低いことを自覚させる
- 自身が個人で行っている管理方法などを共有し合う
リモートワークのデメリット⑦自社の情報漏洩のリスクが上がる
リモートワークを導入するということは、自社のシステムにログインできるPCを各自が家に持ち帰るということです。そのため、自社の情報漏洩のリスクが高まるでしょう。
社員やメンバーが意図的に情報を漏洩させる可能性は低いと思いますが、無意識的に社員の同居人からPCを覗かれたり、ツールが増えることで、セキュリティが弱い部分の見落としがあったりなど、危険性が高まります。
そのため、リモートワークのために採用する新たなツールのセキュリティは2段階認証にしたり、必要の無い社員やメンバーへの情報共有を避けたりした方が良いでしょう。
そうすることで、第三者がセキュリティを潜り抜けたり、無意識的に情報漏洩してしまったりするリスクも軽減することができます。
- 2段階認証ではない既存のツールを変更し、新たに導入するツールも2段階認証が採用されているものを選ぶ
- 必要のある社員やメンバーにのみ、必要なデータや情報を共有するようにする
- 社内PCから各個人PCへデータやツールへのアクセスを制限する仕組みを導入する
- 自社で、定時でシャットダウンするシステムを組み込んだPCを用意し、各個人へ配布する
まとめ リモートワークを導入する際のデメリット
今回はリモートワークを導入する際のデメリットとその対応策を紹介しました。
新しい仕組みを導入することで、トラブルや課題などが多く挙がってくるでしょう。それらは事前にしっかり把握をしておくことで、対応策を講じることができます。
しかし、いくら準備していたとしても、想定外な課題や問題などが起こることはあります。つまり、「想定できない問題が起こること」をしっかり把握して、余裕のあるスケジュール管理をすることが重要になるのです。
あなたがリモートワークを導入する際には、ぜひこの記事を参考にして対応策を考えてみてください。