あなたもamazonや書店、あるいはビジネス書ランキングなどで『インプット大全』『アウトプット大全』という本を見かけたことがあるのではないでしょうか?
「よく名前を聞くし気にはなっているけど、なかなかきっかけがなくてまだ読んでいません」と言う人も多いことでしょう。
結論から言います。『インプット大全』『アウトプット大全』は近年稀に見る良書なので、少しでも気になっている人はぜひ手に取ってみてください。
この記事では、そんなインプット大全・アウトプット大全の内容や評判、オススメのノウハウなどをまとめてご紹介していきます。
『インプット大全』『アウトプット大全』とは?
『インプット大全』『アウトプット大全』はともに、精神科医でもあり有名作家でもある樺沢紫苑氏によって書かれたベストセラー本です。
この記事を執筆している時点で『アウトプット大全』の販売部数は40万部以上。2018年度のトーハンによる調査では、ビジネス書部門で第9位となっています。
具体的な定義はありませんが、業界では10万部以上売れた本をベストセラーと呼ぶことが通例となっています。
ベストセラー本は小説などを合わせても、年間に数百冊しか出てこないことを考えると、アウトプット大全はビジネス書の中でも大ヒットしている本であることがわかります。
インプット大全はまだ販売されたばかりということもあり、販売部数自体は未発表ですが、さまざまなビジネス書ランキングに名前が上がっているあたり、売上が好調なことは間違いないでしょう。
インプット大全、アウトプット大全は文字通り、それぞれ『インプット』『アウトプット』がテーマとなっています。
また、インプットとアウトプットはお互いに影響し合っていることもあり、両方の本を読むことでより深い学ぶを得ることができます。
インプット大全・アウトプット大全が大ヒットしている理由
インプット大全・アウトプット大全ともに、通販サイトのランキング上位に名を連ねていたり、書店でも目立つ位置に置かれているなど大ヒットしていることがわかります。
そこで、なぜインプット大全・アウトプット大全が、多くの人に読まれているのかという背景を少しお伝えします。
実際にアンケート調査などをしたわけではないので、これから述べる大ヒットの理由は推測によるものです。筆者の考えも含まれていることをご理解ください。
まず結論から言うと、インプット大全・アウトプット大全が大ヒットした理由は主に以下の4点によるものだと思われます。
- 著者のこれまでの実績
- 図解が取り入れられた読みやすい構成
- テーマに沿ったバズマーケティング
- ベストセラーになったことによる相乗効果
著者のこれまでの実績
インプット大全・アウトプット大全の著者である樺沢紫苑氏は、これまでに約30冊の著作を持っており、その中には15万部のベストセラーとなった『読んだら忘れない読書術』もあります。
また、樺沢氏自身も「日本一アウトプットする精神科医」として、メルマガやフェイスブックなどで数多くの読者を獲得しています。
このような背景から、「樺沢さんの本だから買う」というファンが一定数いることが大ヒットの一因になっています。
図解が取り入れられた読みやすい構成
本といえば、大抵は文字がびっしり詰まった読み物というイメージを持つ人は多いかと思いますが、インプット大全・アウトプット大全はこれらの本とは少し違います。
というのも、インプット大全・アウトプット大全は図解がふんだんに使われているため、普段読書をしないという人でもすんなりと最後まで読める構成になっているのです。
書店で本を買う前には中身をペラペラと眺める人は多いですが、その際に「この本はわかりやすそう」という印象を持つため購入する人が多いのでしょう。
テーマに沿ったバズマーケティング
本のテーマがインプット・アウトプットなだけあり、ツイッターなどのSNSでも書評や感想をアウトプットしている読者がたくさんいます。
SNSは口コミなどが発生しやすいツールでもあるので、読者が呟いたインプット大全・アウトプット大全のツイートをきっかけに、これらの本を知って購入したという人も多いはず。
昔から口コミを使ったマーケティングは使われていますが、本のテーマに沿って自然とバズを発生させるマーケティング手法はとても考えられていますね。
ベストセラーになったことによる相乗効果
「周りの人が買っているから、この本は良いものなんだろう」のように、周りの人の行動によって行動を決定する人間の性質のことを『社会的証明』と言います。
「あまり興味がなかったけど、ベストセラーになっているみたいだし、一応中身を確認しておこう」といった理由で、インプット大全・アウトプット大全を購入する人も多いのではないでしょうか?
書店でもインプット大全・アウトプット大全は一般の書棚ではなく、人気本やベストセラー本が並ぶ目立ちやすい棚に置かれていることが多いです。
このようにもともとヒットしていることで、より多くの人の関心を引いたという点も、インプット大全・アウトプット大全が大ヒットしている理由の一つでしょう。
『インプット大全』の口コミ・評判
次に、インプット大全に関する口コミや評判を見ていくことにしましょう。全体的に「読んでよかった!」「おすすめ!」という声が大多数を占めています。
こちらの投稿では、書籍の値段に対して学びの量が多いという内容をツイートしています。
詳しくは後述しますが、この投稿者のようにインプット大全とアウトプット大全はあわせて読むことで、より深い学びを得ることができますよ。
https://twitter.com/el_readingbooks/status/1157557552072159232
本のテーマだからというものありますが、インプット大全を読んだ人はその内容や感想を自分なりに『アウトプット』している人がとても多いです。
インプット大全の中でも『アウトプット前提でインプットする』という内容が書かれているので、素直に実践している人が多いのは素晴らしいですね。
Twitterで37,000フォロワーを持っているプロ無職インフルエンサーのるってぃさんも、インプット大全をツイッターで紹介しています。
『アウトプット大全』の口コミ・評判
続いて、アウトプット大全に関する口コミや評判をご紹介します。amazonのレビューでも星の平均が4.4個と全体的に肯定的な意見が多くなっています。
インプット大全の口コミでもありましたが、やはり「これからはもっとアウトプットを重点的にやろうと思います」といった口コミが多いですね。
中には、ノートに本の内容をしっかりまとめている人もいます。読者によってアウトプットの仕方が違うので、アウトプット大全に関する投稿を見比べてみるのも面白いですよ。
https://twitter.com/u7nFUD83rrWenm8/status/1173390653507555328
やはり、インプット大全とアウトプット大全の両方を読んでいる人も多いようですね。
ちなみに、発売日で言うと、アウトプット大全が先に発売されて、その後に続編としてインプット大全が発売されています。
とはいえ、実際に両方の本を読んだ感想としては、どちらから読んでも十分に内容を理解することはできるので、順番はあまり気にしなくても大丈夫です。
インプット大全の主な内容
- CHAPTER1 インプットの基本法則
- CHAPTER2 科学的に記憶に残る本の読み方
- CHAPTER3 学びに理解が深まる話の聞き方
- CHAPTER4 全てを自己成長に変えるものの見方
- CHAPTER5 最短で最大効率のインターネット活用術
- CHAPTER6 あらゆる能力を引き出す最強の学び方
- CHAPTER7 インプット力を飛躍させる方法
インプット大全は文字通り『インプット』をテーマに様々な方法論が紹介されています。また、インプットの定義を以下のように定めている点もわかりやすくて良いですね。
「読む」「聞く」「見る」ことによって、情報を得て、それを記憶にとどめる
(引用:インプット大全)
いくら読んだり、聞いたり、見たりしても、それを記憶に残しておくことができなければインプットとは言えないという点が、従来のインプットの定義とは異なるところです。
インプット大全では、これらの定義を前提にしながら、「読む」「聞く」「見る」というそれぞれの行為を、効率的に記憶に残す様々なノウハウが紹介されています。
また、現在では多くの人がインプットとして使っているであろうインターネットの活用法やオススメのサービスなどについても述べられています。
アウトプット大全の主な内容
- CHAPTER1 アウトプットの基本法則
- CHAPTER2 科学に裏付けられた、伝わる話し方
- CHAPTER3 能力を最大限に引き出す書き方
- CHAPTER4 圧倒的に結果を出す人の行動力
- CHAPTER5 アウトプット力を高める7つのトレーニング法
アウトプット大全はタイトルにもあるように『アウトプット』に焦点を当てて、継続できるアウトプットの方法などが80のノウハウとして紹介されています。
アウトプット大全では、アウトプットの要素として『話す』『書く』『行動する』という3つを挙げています。また、インプットとアウトプットの一番の違いは『運動』にあるとも述べられています。
アウトプットの要素でもある『話す』『書く』『行動する』にそれぞれ1章を当て、すぐに実践できる具体的なテクニックが豊富に解説されているのが特徴です。
僕もライターとして仕事をしている関係上、特に『書く』の項目で紹介されている方法を実際にいくつか実践しています。
インプット大全・アウトプット大全のおすすめテクニック
ここでは、僕が実際にインプット大全・アウトプット大全を読んで、実際に実践している便利なテクニックやノウハウをご紹介します。まずはインプット大全の内容から。
インプット大全より① Googleアラート
Googleは、検索エンジン以外にも様々なサービスを提供していますよね。その中でもインプットにとても使えるのが『Googleアラート』というサービスです。
Googleアラートは、あらかじめキーワードを設定しておくと、定期的にそのキーワードに関連する情報が自動的にメールで配信される仕組みになっています。
例えば、僕は『心理学』というキーワードでGoogleアラートを設定しているのですが、以下のように心理学に関する情報が定期的に配信されます。
Googleアラートが良いのは、自分から情報を探しに行かなくても、自動的に自分に必要な情報が集まってくる点にあります。つまり、リサーチ時間の短縮になるわけです。
Googleアラートの具体的な使い方については、以下の記事で詳しく紹介しているので、「ネットサーフィンで時間を無駄にしてしまう」という人はぜひ活用してみてください。
インプット大全より② キュレーターの一覧リスト
ネットの情報は参考になることもあれば、デマなども含まれているため、信憑性が低いという欠点を抱えています。
そんな欠点を解消する手段として、インプット大全では『キュレーターのリストを作る』という方法が提案されています。
キュレーターの元々の意味は、美術館や図書館でどんな資料を展示するかを考えたり管理したりする人のことを指します。
転じて、とある事柄に対して、自分なりの意見を述べる人のことをキュレーターと呼ぶようになりました。本記事では、専門的な知識を持って信頼できる人のことをキュレーターと表現しています。
つまり、その分野において信頼できる情報を発信している人というイメージです。
例えば、『AI』に関する情報を集めたいのであれば、ネットから無作為に情報を集めるより、AI研究をしている科学者や大学教授などから情報を得た方が正確な情報が手に入りますよね。
このように、自分が信頼できると思った人をtwitterなどでリスト化することで、そのリストを見るだけで信頼性の高い自分の情報が手に入るという仕組みを作ることができるのです。
例えば、『インフルエンサー』を目指している人であれば、堀江貴文さんや西野亮廣さんをリスト化しておくとよいかもしれませんね。
少なくとも、彼らのツイートをタイムラインから探しているうちに、気づいたら何時間も無駄にしてしまったという失敗は防ぐことができるでしょう。
アウトプット大全より① ユーザ辞書の活用
『ユーザ辞書』とは、あらかじめ設定しておいたキーワードを素早く入力するためにパソコンやスマホに備わっている機能です。
あらかじめ、このユーザ辞書に文章を登録しておくと、例えば以下のように少ないタイピングで文章を書けるようになります。
- よろ→よろしくお願いいたします。
- あり→ありがとうございます。
- おつ→お疲れ様です。
- めあど→自分のメールアドレスが表示される
- じゅ→自分の住所が表示される
- かぶ→株式会社
- あっと→@gmail.com
特にライターやブロガーなど、文章を書く仕事をしている人は、こういった些細な違いが大きな時間短縮につながります。
大体のデバイスに最初から備わっている機能ですが、意外とちゃんと活用している人は少ないのではないでしょうか?
この記事の本題と外れてしまうので詳しくは解説しませんが、もっとタイピングスピードを上げたい人は、ぜひ『ユーザ辞書』で検索してみてください。
アウトプット大全より② Wordのアウトライン作成
記事を書いたり、プレゼン資料などを作成する時、多くの人はまず最初に『見出し(アウトライン)』を作成すると思います。
そのアウトラインを作成する際に重宝するのが、誰しもが使ったことがあるであろうMicrosoftの『Word』ですが、じつはアウトラインの作成に便利な機能があるのです。
この記事も実際に文章を書き始める前に、以下のようにWordで見出しを先に作っています。
Word上部の『表示』→『アウトライン』から、以下のようなアウトライン作成を行うことができます。
上の画像では、見出ししか作成していませんが、実際にはさらに『ここではこんなことを書こう』と箇条書きを加えたりと、かなり便利に使うことができます。
たまに「最初からブログに見出しつくればいい」と言われることもありますが、経験則としてWordで見出しを作って内容を固めてからブログに記事を書き始めた方が質の高い記事が書けます。
僕は普段、Wordでアウトラインを作成していますが、Googleドキュメントでもアウトライン機能があるようです。自分が普段、使い慣れている方のドキュメントツールでアウトライン作成を行いましょう。
インプット大全・アウトプット大全はこんな人におすすめ
基本的にどんな人であっても、インプットやアウトプットは必ず求められるものなので、インプット大全・アウトプット大全は万人にオススメの本と言えます。
ただし、中には「当たり前」の内容も取り上げられているため、初心に帰ることなく「そんなこと知ってるよ」で片付けてしまう人にはオススメできないかもしれません。
当たり前の事であっても、『知っている』と『できる』の間には大きな隔たりがあることは、この記事を読んでくれている方ならすでにご存知のことと思います。
図解も多くてボリュームの割にさらっと読める本なので、普段あまり本を読まないという人にこそぜひ手に取ってほしい本です。
樺沢紫苑ってどんな人?
最後に、インプット大全・アウトプット大全の著者でもある『樺沢紫苑氏』のプロフィールをご紹介します。
樺沢紫苑(かばさわしおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004 年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。
「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、累計40万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
著書は 30 冊。『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は15万部、『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)は40万部のベストセラーとなっている。
公式ブログ http://kabasawa3.com/blog/
公式メルマガ http://kabasawa.biz/b/maga.html
また、樺沢氏は、自身でも圧倒的なアウトプット量を誇っています。具体的には、以下のような情報発信を行なっています。
- メルマガ 毎日発行 14年
- Facebook 毎日更新 9年
- Youtube 毎日更新 6年
- 毎日3時間以上の執筆 12年
- 年2〜3冊の出版 11年連続
- 新作セミナー 毎月2回以上 10年連続
これだけのアウトプット量をこなしている樺沢氏の本だからこそ、インプット大全・アウトプット大全は信憑性があり実用的な本として全力でオススメできます。
余談ですが、これだけのアウトプット量を生み出すには時間の使い方を極限まで突き詰める必要があることは想像に難くないでしょう。
樺沢氏の著書『神・時間術』は、年間100冊以上の読書を3年以上続けている僕がこれまで読んできた中でも5本の指に入る良書なので、興味がある方はこちらの本もぜひ読んでみてください。
インプット大全・アウトプット大全 まとめ
今回は、ベストセラー本である『アウトプット大全』とその続編である『インプット大全』についてまとめてご紹介しました。
もうぶっちゃけて言いますが、とにかく『インプット大全』と『アウトプット大全』は、一度手に取って読んでみてください。絶対に損はしない内容です。
そして、インプット大全・アウトプット大全の内容を活用しながら、そのほかの本やwebサイトを読んで、効率的にインプット・アウトプットをしましょう。
もう一度繰り返しますが、絶対に読んで損をしない本です。書店で見かけた際は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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