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某グルメ予約サイトの広告費で飲食店が倒産?200円の手数料で一斉値上げ

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今、Twitterで投稿されたある内容が物議を醸しています。


あるイタリア料理店が「大切なお知らせ」として、お店への予約に関して、「食べログ」経由での予約を辞めるように呼びかけをしたのです。

店側は、気軽にイタリアンを楽しんでもらえるように、値上げをしたくないことから「食べログ」からの予約をして欲しくないとのこと。食べログから予約をすると、客単価数万円のお店も、数千円のお店も、均一で1人当たり予約手数料として100~200円の負担が店側にかかるのです。

予約手数料を食べログに支払うことが店側の利益を圧迫し、値上げをしなければいけなくなるので、今までのコンセプトを守り抜けないと感じたようです。

食べログの制度

ここで、食べログの制度を紹介しておきます。

これは食べログに掲載する飲食店や企業が支払う広告費を、プランごとにわかりやすくしている表です。(引用元:https://owner.tabelog.com/owner_info/top/)

全てのプランの支払い料金内訳を見てみると、「従量料金(月締め)」と書いてあります。従量料金とは、

食べログ経由でお店に来店した人の人数に合わせて支払う料金のことです。この表から変わるように、

  • ディナータイム:200円 × 来店人数
  • ランチタイム:100円 × 来店人数

を支払うということになっています。

記事冒頭で紹介したTwitterの投稿で物議を醸している予約手数料がこの「従量料金」のことです。

消費者の単価に関わらず、「来店人数1人当たり100~200円」の予約手数料を食べログに支払わなければなりません。

飲食店の倒産事情

帝国データバンクの情報によると、2017年の外食産業関連の倒産件数は700件を越えていたとのこと。外食産業関連の中でも倒産したジャンルとして最も多かったのは居酒屋や焼き鳥屋、おでん、もつ焼き屋、ダイニングバーなどを含む「酒場・ビヤホール」で、133件に登りました。

この707件のうち、573件が負債額5000万円未満の小規模倒産です。何を意味しているかというとベンチャーなどの新興企業・飲食店が倒産しているということです。

2017年には酒税法が改正されました。改正後は「廉価販売(値段を極端に下げて販売すること)」が規制されるようになり、酒類の仕入れ価格が上昇。卸売業者の採算が改善しているという傾向はあるものの、末端の飲食店に影響が出ています。

これまで一律¥280(税抜き)を続けてきた「鳥貴族」の値上げからもわかるように、居酒屋は窮地に追い込まれています。

原価率上昇。人件費上昇。広告費も経営を圧迫。。。

先ほど酒税法の改正により、居酒屋が窮地に追い込まれていると記しましたが、居酒屋だけでなくファミレスや回転寿司チェーンなどは原価率の高さが痛手となり、経営を圧迫しています。

ファミレスの原価率は3割程度、回転寿司の原価率は5割程度、ハンバーガーチェーンに至っては原価率86%に上るなど、原価率の高騰が経営を圧迫しています。大手回転寿司チェーンの「くら寿司」を運営している「くら寿司コーポレーション」によると、原価率46%のうち、材料費が9割以上を超えているとのこと。

原価率・材料費の高騰だけではなく人件費も高騰しています。

どの飲食店も人手不足に悩まされていて、人材確保のために人件費を高く設定して人を集めます。それを見て働き手として飲食店に入ったとしても、人件費を高く設定した上で確保した人材のため、結果的に人件費も高騰するのです。そこで、人件費を削減するとまた人手不足になるため店側の営業が回らなくなります。

人材を確保するために、多くの人件費を払わざるをえないのです。外食産業に関しては人手不足による倒産増加が予想されているので、各社人件費を高くして人材の確保に尽力しています。

以上のことから、今は「材料費」「人件費」が高騰していることがわかりました。さらにそこに追い討ちをかけてくるのが食べログ掲載をはじめとする「広告費」です。

広告費が原因で倒産

調べてみると、広告費が原因で倒産している企業がありました。

東京商工リサーチによると、ワンコイン(500円)以内でピザを食べられることから人気を博した「NAPOLI」や「Napoli’s PIZZA&CAFFE」といった飲食店を経営している「遠藤商事・Holdings」が倒産をしています。2018年4月28日に東京地裁から破産開始決定を受けました。

この会社は2010年の設立ながら、2016年9月期には25億円の売上高に成長しました。餃子の専門店や和食などのイタリアン以外の業態にも進出し、海外進出を目論んでいたということです。

しかし成長を続ける一方で、出店費用や人件費、「広告費」がかさんで経営を圧迫。事業の継続を断念したようです。

調べてみると、このお店は食べログに広告を掲載していました。

この「ナポリス ピッツァ&カフェ」というのが「遠藤商事・Holdings」の運営しているお店です。提供する料理の単価もピザ1枚500円以下と安く、この画像からもわかるように、ディナータイムの1人当たりの料金は1,000~1,999円ほどです。

そこに対して1人当たり200円の予約手数料がかかることはかなりの痛手です。

以下の投稿をご覧ください。

「ナポリス ピッツァ&カフェ」では直径25cmもあるピザが1枚350円食べることができるのです。とても安価なため消費者からは愛されているのですが、ここに予約手数料1人当たり200円がかかってくるのでは、店側はひとたまりもありません。

なお「食べログの広告費」と明記されていたわけではないので、食べログの広告費が経営を圧迫したかどうかに関してはあくまでも推測です。

倒産企業が最も多い地域はやはりあの地域!

帝国データバンクが発表しているデータによると、飲食店の倒産件数が最も多かった地域は「東京」でした。激戦区東京では、多くの飲食店が経営を断念せざるを得ない状況に陥っているようです。なお、前年比で件数が最も増えたのは西の大都市・大阪でした。

ちなみにですが、


冒頭でも紹介したこの投稿の写真のお店は、推測するに東京近郊である可能性がとても高いことが独自の調べでわかりました。お店の詳細等はわかりませんが、仮に東京だとすると、広告費の圧迫や他店との競争激化も影響し、倒産してしまう可能性はかなり高くなりそうです。

リーズナブルな価格で経営をしているなら食べログからの撤退が賢明な判断

これまで飲食店の事情や広告費などの圧迫によって倒産した企業を紹介しました。

食べログは、広告掲載のために月々料金を支払っていることはわかっていただけたかと思いますが、従量料金なども含めて飲食店や企業への負担はどんどんと大きくなっていくばかりです。

特に倒産した「遠藤商事・Holdings」の運営している「NAPOLI」や「Napoli’s PIZZA&CAFFE」のようにリーズナブルな価格をウリにしている飲食店は、広告費の圧迫によって経営難になることは明白なので、食べログからの撤退が賢明な判断と言えるでしょう。

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