事業者、営業マン必見!5分で分かる「特定商取引に関する法律」

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私たちが事業を行う際に、知っておかなければいけない法律というものがいくつかあります。

今回紹介する「特定商取引法」もその1つです。現在の事業で用いられている多くの営業手法は、この「特定商取引法」によってルールが定められています。

法律ってなんだか難しそうと思っている人にもわかりやすい解説を心がけたので、この機会に「特定商取引法」のポイントを5分でサクッと理解してしまいましょう。



事業者の必須知識、特定商取引法とは?

ビジネス パートナー

特定商取引法は、正式には「特定商取引に関する法律」と言い、一般的には「特定商取引法」や「特商法」と略されることも多いです。(この記事では以後、特定商取引法と記載します。)

もしもあなたが今、営業活動を必要とする事業や通信販売事業を行っている場合、必ずこの「特定商取引法」について学んでおく必要があるでしょう。

特に事業を始めたばかりの頃は、なかなか法律面の知識を学ぶ暇もなく、「特定商取引法というものがあるのは知ってるけど、内容はよく知らない」という人が多い印象です。

あとあと、顧客との無用なトラブルを避けるためにも、この記事で一通り「特定商取引法」についての知識を学んでおきましょう。

特定商取引法の「特定商取引」ってなんのこと?

以下に紹介する7つの販売手法を「特定商取引」といい、特定商取引法は、これら7つの販売手法についての規制を示した法律のことをいいます。

特定商取引法

また、特定商取引には含まれないものの、突然商品が送りつけられて、後から代金を請求される販売手法(送りつけ商法・ネガティブオプション)についてのルールも記載されています。

特定商取引法の主な規制内容

鍵 規制

特定商取引法は、各特定商取引ごとに細かいルールが定められています。(各特定商取引ごとの解説はこの記事の最後にまとめて掲載しています。)

とは言え、特定商取引法は基本的にどの取引を行うにしても、4つのポイントさえ押さえておけばかなりスムーズに理解することが可能です。

そこでここでは、特定商取引法が規制する基本的な4つの内容についてご紹介していくことにします。

この4つのポイントを押さえた上で、あなたが行う事業の営業手法ごとの詳細をチェックするのが最も簡単に特定商取引法を理解する近道になります。

1、事業者の氏名等の義務付け

特定商取引法では営業を行う前に、「事業名」「氏名」「商品の種類」などを明示することが義務付けられています。

また、訪問販売や電話営業など、事業者から一方的に消費者に対してアプローチをする営業を行う際は、氏名などの内容に加えて「営業目的であること」も伝える必要があります。

つまり、世間話などを装うなど営業目的であることを隠して、商品の購入や申し込みを勧めることは違法なのです。

2、不当な勧誘行為の禁止

特定商取引法では、消費者に不利になるような不当な勧誘行為についても禁止しています。

ここでいう不当な勧誘行為とは、主に以下の3つの内容を指します。

不実の告知

不実の告知とは、「事実と異なることを告げること」を言います。つまり、嘘をついて、商品を購入させることを規制しているわけです。

例えば、本当は賞を取っていないにも関わらず、「この商品は〇〇という賞を受賞した信頼できる商品です」と告げる行為は、この不実の告知に当たります。

早い話が、嘘をついてはいけませんということです。なんだか小学校の道徳みたいな内容ですね。

故意の事実、重要事項の不告知

商品購入の意思決定で大きな影響を及ぼす重要事項などを「わざと伝えない」ことは、特定商取引法で禁止されている「故意の
事実、重要事項の不告知」にあたります。

例えば、商品に欠陥があることを事業者が把握しているにも関わらず、そのことを伏せて商品の購入契約を結ぶといった行為がこれにあたります。

簡単にいうのであれば、「商品を買ってもらえない可能性があるからといって、わざと都合の悪い話を隠すのはダメですよ」ということです。

強迫行為

強迫行為とは、「相手に不安や恐怖心を与える言動」のことを言います。

ちょっと想像してみてください。急に家に押しかけてきた営業マンが、「商品を買ってくれるまで帰れないんですよ」といって何時間も居座られたら、ものすごく怖いと思いませんか?

当然ですが、このような行為で半ば強制的に商品を購入させることはできません。

また、商品購入時だけではなく、消費者に認められた権利であるクーリング・オフを強迫行為によって拒むといったことも禁止されています。

3、広告の表示義務および虚偽・誇大広告の禁止

最近はネットを通して、間接的に商品を購入するというショッピングのスタイルも多くなってきました。その際に営業マンの代わりになるのが、ネットやDMなどの広告です。

よって、この広告についても消費者に誤った印象を与えたり、不利な取引になることを防ぐために、特定商取引法は広告についてもルールを設けています。

例えば、実際の商品とは異なる内容で広告を出すことは、虚偽広告や誇大広告に当たるとして禁止されています。

また、顔の見えない相手との取引であるからこそ、その商品の販売者や商品の名称等について「消費者が見落としにくい場所」に明示することが義務付けられています。

例えば、ショッピングサイトなど必ず掲載されている「特定商取引法に基づく表記」というページがこれにあたります。

4、書面交付義務

特定商取引法では、商品の申し込みや契約時に、申し込みの内容などを記載した書面を交付することが事業者側に義務付けられています。

この書面交付によって、「申し込みの際の説明と実際の商品の内容が大きく違っている!」などのトラブルを避けることができるのです。

書面の交付のタイミングや必須記載事項などについては特定商取引ごとに異なるので、詳しくはこの記事の最後にある「特定商取引ごとの詳細解説記事」をご覧ください。

特定商取引法が定めるクーリング・オフ制度について

買い物 クーリングオフ 返品

上記の内容に加えて、特定商取引法を語る際に絶対に忘れてはいけないのが、クーリング・オフに関する内容です。

ご存知の通り、クーリング・オフとは「一度申し込みや契約をした商品であっても、法律に基づく書面を受け取ってから一定の期間内であれば、無条件で申し込み・契約を破棄することができる」という制度です。

ちなみに、ここでいう一定期間については、どの特定商取引に基づく契約かによって異なるので、詳しくは当記事の一番下にある「各特定商取引法ごとの詳細解説記事」をご覧ください。

特定商取引法に則った誠実な事業を心がける

ビジネス 誠実

特定商取引法の対象となっている営業手法はどれも、現代のビジネスにおいて最も活用される営業手法であるといっても過言ではありません。

つまり、あなたも何かしら事業を行う場合、かなりの確率でこれら特定商取引による営業を行うことになるのです。もしくは、いま現在、すでにこれらの手法を用いてビジネスを拡大しているところかもしれません。

今回の記事で紹介した内容は特定商取引法の基本的なポイントではありますが、実際はこれに加えて「特定商取引ごと」に決められたルールもしっかりと守らなければなりません。

特定商取引法

もう一度この図を見て、もしもあなたがいま現在、あるいはこれから使っていく販売手法があるのであれば、下記の各記事も参考にして、お客さんに安心してもらえる真っ当なビジネスを行いましょう。

各特定商取引法ごとの詳細解説記事

メモ メガネ ノート 記事

より詳しい特定商取引法の規制内容に関しては、こちらの記事をご覧ください。

・訪問販売に関しては、「営業マンのための日本一わかりやすい特定商取引法【訪問販売編】」をお読みください。

・電話勧誘販売に関しては、「営業マンのための日本一わかりやすい特定商取引法【電話勧誘販売編】」をお読みください。

・特定継続的役務提供に関しては、「エステ、塾運営者のための日本一わかりやすい特定商取引法【特定継続的役務提供編】」をお読みください。

・訪問購入に関しては「トラブルを未然に防ぐ日本一わかりやすい特定商取引法【訪問購入編】」をお読みください。

・連鎖販売取引に関しては、「ネットワーカーのための日本一わかりやすい特定商取引法【連鎖販売取引編】」をお読みください。

・業務提供誘引販売取引に関しては、「モニター、内職商法のための日本一わかりやすい特定商取引法【業務提供誘引販売取引編】」をお読みください。

・通信販売に関しては、「営業マンのための日本一わかりやすい特定商取引法【通信販売編】」をお読みください。

・送りつけ商法(ネガティブオプション)に関しては、「送りつけ商法(ネガティブポジション)の被害から身を守る特定商取引法入門!」をお読みください。

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