送りつけ商法(ネガティブオプション)の被害から身を守る特定商取引法入門!

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「なんか身に覚えのない商品がいきなり郵送されてきた。」

それ、いわゆる送りつけ商法(ネガティブオプション)かもしれません。

一方的に商品を送っておいて腹が立ちますが、残念ながらいまの法律では下手に商品を扱うと、「購入したもの」とみなされてしまう可能性があります。

悪徳業者に騙されて貴重なお金を失わないためにも、いざという時に備えて特定商取引法について学び、送りつけ商法(ネガティブオプション)から身を守る術を身につけておきませんか?



送りつけ商法(ネガティブオプション)とは

矢印 方向 一方的

送りつけ商法(ネガティブオプション)とは、「注文していない商品を勝手に送りつけ、消費者からの断りがないことを理由に代金を一方的に請求する行為」のことをいいます。

厳密には、以下の2つの項目を満たしたものを送りつけ商法と位置付けています。

  • 商品の購入申し込みをしていない相手に対して、販売業者が売買契約の申し込みを行うこと
  • 実際に商品を送付すること

原則として、どんな商品であっても上の2つの条件を満たしたのであれば、送りつけ商法とみなされます。

そもそも、売買契約は事業者と消費者がともに合意して初めて締結される契約です。断りの通知がなかったことは契約の意思があったとは認められず、よって送りつけ商法は販売契約としては成立しません。

突然、商品が送られてきた場合の対処法

ダンボール 宅配 荷物

では、実際に申し込んだ覚えのない商品が突然自宅に送られてきた場合、私たちはどのように対処すればいいのでしょうか?

まず、最も大事なこととして、一方的に送りつけられた商品に対して、消費者が代金を支払ったり変装をする必要はありません。

また特定商取引法では、ネガティブオプションに該当する商品について、送付日から14日(商品の引き取りを業者に請求した時は、その日から7日間)を経過すれば、その商品は自由に処分して良いと定めています。

よって、ネガティブオプションにあたる商品が送られてきたら、14日間は手をつけずに保管しておくのがベストな選択となるでしょう。

ネガティブオプションの被害から身を守るためのポイント

基本的には一定期間、手をつけずに保管しておくのが最善策です。しかし、例外として代金を支払わなければならなくなるケースもあるので、注意が必要です。

ネガティブオプションにあたる商品が送られていたら、特に以下の2点には注意を払いましょう。

  • 保管期間中に商品を使用しないこと
  • 代金引換にむやみに応じないこと

それぞれについて、もう少し詳しく解説します。

保管期間中に商品を使用しないこと

ネガティブオプションにあたる商品は原則、代金を支払う必要はありません。

ただし、上記に示した保管期間中に商品を使用・消耗してしまった場合、購入を承諾したものとみなされるため、代金を支払わなければなりません。

身に覚えのない商品が届いた場合、その商品を受け取った日にちを確認し、保管期間が経過するまでは使用しないようにする必要があります。

代金引換にむやみに応じないこと

中には、商品が代金引換で届く場合があります。商品に心当たりがなくともその場で代金を支払ってしまうと、後から返金を求めるのが難しくなってしまうの現実です。

消費者問題などに関する情報を提供している独立行政法人国民生活センターのホームページでも、

代引郵便を悪用したネガティブ・オプションは、相談の段階ですでに支払いが済んでいる場合が多く、いったんトラブルが起きた後に代金を取り戻すのは大変困難である。

と記載されています。

申し込みをした覚えのない商品が代金引換で届いた場合は、受取りを拒否し、家族などで商品を申し込んだ人がいるかどうかを確認するようにしてください。

もしも家族の誰かが商品を申し込んでいたら、改めて郵便局に引き取りに行けばいいですし、もし誰も申し込んでいないのであれば、そのまま受取拒否をすれば問題ありません。

また、万が一心当たりのない商品を代金引換で受け取ってしまった場合は、急いで郵便局に連絡を入れることが推奨されています。

確実とは言えないものの、郵便局が差出人に代金を送る前であれば、返金に応じてくれたという例もあります。

特定商取引法の適用外となる場合

適用外 仲間はずれ

以下のような場合は、特定商取引法の適用外となります。

送りつけられた商品を受け取った消費者が、真意で購入を承諾した場合

たとえ、送りつけ商法であっても、消費者が真意で購入を望む場合は、通常の売買契約として成立します。

また、真意でなくとも前述したように、商品を保管期間中に使用してしまった場合も、同様に購入の意思があったとみなされます。

受け取った人が業者に対して引き取り請求を行い、実際に商品が引き取られた場合

ネガティブオプションにあたる商品を受け取った人が業者に対し、「商品を引き取ってください」と要請し、事業者がそれに応じて商品を引き取った場合は特定商取引法の適用外となります。

そもそも、引き取りがあった時点で、商品の保管期間や取扱の問題がなくなるため、特定商取引法の適用外として問題ないと判断されます。

事業者や会社など商売に携わるものに送られてきた場合

特定商取引法の目的は、契約などにおいて知識等の面で弱い立場にある一般消費者を守ることです。

よって、十分に法に関する知識等があるとみなされる事業者や会社に対しては、特定商取引法の適用範囲外となります。

ネガティブオプションの対策まとめ

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基本的に、見に覚えのない商品が送られてきたら、とにかく保管期間中は手を出さないのが最も確実な対策となります。

ただし、保管期間中に商品を使用してしまった場合は購入したものとみなされてしまいます。また、代金引換などですでに代金を支払ってしまった場合は、お金を取り戻すのが難しいという問題もあります。

相手から一方的に商品が送られてきたせいで、自分たちが色々と面倒な対策をしなければいけないことは確かに理不尽に感じます。

しかし、今のところ、それ以外にあまり有効な手立てがないのも事実です。

そこまで頻繁にネガティブオプションに巻き込まれることは稀だと思いますが、万が一のためにこのような法律の知識を学んでおくことはいざという時に自分の身を守る強力な武器となるはずです。

特定商取引法の全体像や、送りつけ商法(ネガティブオプション)以外の営業手法に関する特定商取引法のポイントについては、「事業者、営業マン必見!5分で分かる「特定商取引に関する法律」」の記事をご覧ください。

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