昨今、インターネット環境があれば家でもカフェでもどこでもできる「ライター」という仕事が、副業を始める初心者の間で人気を集めています。
しかしながら初心者でもできてしまう仕事内容であることが理由で、なかなか稼ぐことができない仕事でもあります。
そんな「ライター」という仕事をしている人は、どのようにして稼ぎを増やせばいいのでしょうか?
この記事では稼ぐライターになるために覚えておいてほしいポイントやクラウドソーシングサイトの使い方を、ライター・編集者・仕事の発注経験がある僕が紹介していきます。
ライター業の収入に関する方程式
まず始めに、ライターという仕事の収入に関する方程式を紹介します。この方程式を把握しておくことで、どの要素を高めれば収入がアップするのかわかるのできちんと把握しておきましょう。
1記事の収入を計算する場合はこのようになります。(月収を計算する場合、請け負う記事数も関係してきます。)
収入は1文字当たりの単価×記事の文字数によって割り出されることになり、1記事当たりの収入を増やしたいのであれば文字単価をアップさせるか文字数を増やすか、となります。
ライターは文字単価のアップが稼ぐためには必須
1つ前の章にて「1記事当たりの収入を増やしたいのであれば文字単価をアップさせるか文字数を増やすか」となることを記しました。
この「文字単価」と「文字数」のうち、あなたの頑張り次第で上がってくるのが「文字単価」です。「文字数」は基本的に仕事を発注する側が設定しており、ライターが自由に設定できるわけではありません。
一方で「文字単価」の場合、あなたのライターとしての経験や実績が認められることで仕事を発注する側が単価を上げてくれたり、そもそもあなたが文字単価の高い仕事を選ぶこともできるわけです。
稼ぐために、ライターは「SEO」の知識も身につけるべき

恐らくここまで書いてある内容は、今あなたが読んでいる記事だけではなく「ライターとして稼ぐための方法」を紹介している他の記事でも書かれている内容でしょう。「文字単価を上げる」と言うのは基本です。
しかし文字単価はそう簡単には上がりません。仕事を発注する側が「外部に依頼するときの文字単価の上限はここまで」と決めているケースもあるため、よほどのことがない限り、文字単価は上がらないのです。
そこで注目すべきなのは「SEO」に関する知識を身につけると言うことです。(SEOと言うのは検索エンジン最適化のことを意味し、Webサイトなどの運営には欠かせない対策の1つ。)
SEOの知識を持っているだけで、あなたは他のライターとは違う特別な存在となり、ライバルとの差別化を図ることが可能になります。
「見出し(文章)の構成」を作成できるライターになるべし!
この記事はライターとして稼ぐための手段を紹介しているため、SEOに関する情報は記しませんが、中でも「見出し(文章)の構成」を作れるライターになると、非常に重宝します。
「見出し(文章)の構成)」(以下、見出しの構成と記します。)を作れるライターが重宝する理由は、以下2点が挙げられます。
「見出しの構成」が検索順位に与える影響が大きい
まず、「見出しの構成」が検索順位に与える影響が大きいと言う点を、しっかりと頭に入れおいてください。実はこの点はライターに仕事を発注する企業・メディア側も把握してない場合があります。
見出しの構成が作れるライターは「作れる」だけではなく、「作った見出しが入った記事がどのような評価を得ているか」と言う点も重要になってきますので、簡単なことではありません。
しかしながら、企業からするとアクセスを集められる記事の見出しを作ったライターは起用し続けたいと思うものです。
「見出しの構成」の作成を外注している企業・メディアも多い
先ほど「見出しの構成」が検索順位に与える影響が大きいと言う話をしましたが、その事実を把握していない企業やメディアは、「見出しの構成」を外注しているケースもよくあります。
ライターとしての活動経験がない人や、それこそ「見出しの構成が重要だと言う事実」を知らない素人に任せると言うことがよくあるんです。
見出しの構成は素人が作るよりも、ライターとしての活動経験がある人や「見出しの構成が重要だと言う事実」をしっかりと認識している人が作った方がいいに決まっています。
ですので、見出し構成を作ることができると、仕事を発注する側はあなたに見出し構成の作成まで依頼してくる場合もあるでしょう。基本的に本文とは別物であるため、見出し構成に対する文字単価も発生しますよ。
いきなり見出し構成の作成依頼がくることはない
「見出し構成は重要」だと認識をしているからといって、仕事の受注側と発注側との関係が始まったばかりのタイミングで「僕に見出し構成も作らせてください!」と言ったところで依頼してくる人はいないでしょう。
ですので、「検索順位の上位に表示させる見出し構成が作れる」と言う事実を相手に知ってもらうためにも、何かしらの実績を作っておく必要があります。
それこそクラウドソーシングサイトには初心者でもできる「見出し構成の作成」の仕事があるので、試しにやってみてもいいでしょう。
仕事を受注する側と発注する側との関係が長く続き、仕事の話をしっかりとできるタイミングになったら「見出し構成も作らせてくれませんか?」と掛け合ってみてください。
「スピード感」が稼ぐライターの絶対条件

前章までは「SEO」の知識を身につけておくことの重要さについても話しましたが、それだけではなく「スピード感」も稼ぐライターの絶対条件です。
ただ一言に「スピード感」と言ってもいくつもあるので、以下3つを紹介します。
納期
まず何と言っても、納期は確実に守らなければなりません。納期に間に合わないと言うのはもってのほかです。
1度納期に間に合わなかっただけで「この人は仕事ができない人だ」と相手に思われてしまい、引き続き仕事を依頼してもらうことがなくなるでしょう。
僕としては「納期の3日前に納品する」ことをおすすめします。納期が3日以内の場合には難しいかもしれませんが、1週間の猶予がある時は4日以内に仕上げ、納期の3日前には納品してみましょう。
すると、発注側は「仕事が早くできる人」「この人はしっかりと納期を守る人」と言う認識を持ってくれるため、仕事を依頼しやすくなります。
タイピング
ライターはパソコンを使って文章を打ち込みますので、そのタイピングのスピードも非常に重要になってきます。
初めのうちはキーボードを見なければタイピングができないかもしれませんが、文章をたくさん書いていると徐々にタイピングのスピードも早くなっていくでしょう。
例えば今までは1記事3時間かかっていたところを1.5時間で仕上げることができれば、単純に今までの2倍の仕事を受注しても納品させることができるようになります。
文章を頭の中で考えるスピード
最後に紹介する「文章を頭の中で考えるスピード」と言うのは非常に難しい上に抽象的な表現にはなりますが、是非意識してみてほしいポイントです。
基本的に記事を書いているときは、脳内に用意した文章をパソコンのキーボードを通して打ち込んでいくことになります。
そのためタイピングのスピードを早くすると言うことは、脳内に文章を作るスピードも早くしなければなりません。これは完全に「経験・慣れ」に寄るところが大きいでしょう。
慣れてくるとタイピングをしながら次に書く文章を頭に思い浮かべることができ、スムーズに記事を書き上げることができます。
クラウドソーシングでライターとして稼ぐのは不可能?
ここまでは文章の文字単価を高める方法や、仕事を受注し続けるために大切な納期を守ると言うポイントなどを紹介してきましたが、実際にそれらを実践するためには仕事をやってみるのが1番です。
多くのライターが仕事を始める際に利用するのが「クラウドソーシングサイト」になるわけですが、中にはクラウドソーシングサイトでは稼げないと言っている人もちらほら見受けられます。
僕も以前数ヶ月間クラウドソーシングサイトにてライティング案件を受注していたこともあるので、当時の経験などを踏まえながら稼げるのかどうか・稼げない理由を書いていきます。
単純に手数料が高い
まず第一に稼げない理由として挙げられるのは、手数料の高さです。クラウドソーシングサイトは、仕事を発注したい側と仕事を受注したい僕たち側との仲介役になるわけですが、彼らが吸い取る手数料は非常に高いです。
僕の場合、ある月にライティング案件だけで¥87,000以上を稼いだのですが、手数料としてクラウドソーシングサイトに¥18,000近く吸い取られた経験があります。手数料はおよそ20%。
もちろんクラウドソーシングサイトがなければ仕事を受注することもできないのですが、仕事を受注する側としては報酬が20%も吸い取られてしまうのは非常に痛手です。
文字単価の高い仕事を探そうとする
先ほどから「文字単価を上げることが稼ぐためのポイント」であると話をしていますが、クラウドソーシングサイトに掲載されている仕事には文字単価が公表されているケースもあります。
どうしても稼ぎたいと言う欲が先行してしまうと、少しでも文字単価の高い仕事を探そうと躍起になるんです。
しかし文字単価は高くてもせいぜい¥0.8ほどですし、自分には書けないジャンルの記事を書いてほしいと言う仕事内容の時もあるので、なかなか文字単価の高い仕事は見つかりません。
最終的に「また今度探そう。次に探したときは高い案件もあるだろう。」と楽観的に考え、仕事を受注しないなんてこともよくあります。
プライドが邪魔をする
これはライティングの経験があればあるほど邪魔をしてきます。僕が以前継続案件を頂いていた仕事の場合、文字単価は¥0.65となっていました。
初心者の場合¥0.65でも高いくらいですが、僕は今までにライターとして500記事以上を書いてきましたので、当然¥1以上もらってもいいと思っていたんです。
「¥0.65の仕事を請け負うなんて恥ずかしい」とさえ思ったこともありますが、いくら自分に経験があるとしても受注先は経験値などは全くわからないので、文字単価の低い仕事を発注されても仕方がないわけです。
クラウドソーシングを使う際に覚えておきたい稼ぐためのポイント

クラウドソーシングサイトを使った僕の感覚としては稼げません。
しかしクラウドソーシングサイトで「稼げない」と言う感覚を味わいつつも仕事をしていて、いくつか感じた稼ぐためのポイントがあったのでそちらを紹介していきます。
継続案件を受注できるかどうか
まず大事になってくるのは「継続案件を受注できるかどうか」と言うことです。中には1記事だけで仕事が終わる場合もあるのですが、そうなるとまた次の仕事を探さなければなりません。
次の仕事を探すのはかなり面倒ですし、時間もかかります。例え仕事が見つかったとしても、以前の発注先と新しい発注先とでは納品の方法や記事の書き方が変わったりと、適応するのも非常にストレスが溜まるものです。
一方同じ発注先から継続して案件を獲得できるようになると、納品の方法や記事の書き方は慣れてくれば苦では無くなります。
継続案件を発注している場合にはサービス内容に記載されていることがほとんどなので、まずは1度確認してみてください。
文字単価アップの交渉
次にクラウドソーシングを使って稼ぐために重要になってくるのは「文字単価アップの交渉」です。ライター業をしていれば常に付きまとってくる内容ですので、常に文字単価を高くする術を考えておきましょう。
特に継続案件を受注することができている場合には、どこかのタイミングで文字単価アップの交渉をしてみるのがいいですね。
継続して仕事を任せてくれていると言うことは、あなたの書いている記事を評価しているとも言えます。評価していない場合には、発注先は仕事を頼まないと言う選択もできます。
継続的に仕事ができているのであれば、1度文字単価アップの交渉をしてみましょう。その時はダメでも、発注先の資金に余裕ができた時など、何らかのタイミングで文字単価を上げてくれる場合もありますよ。
直接企業案件を受注するのが最も効率のいい稼ぐ方法
クラウドソーシングサイトで稼ぐためのポイントなどを紹介してきましたが、それよりも確実に稼ぐライターになるためには、直接企業案件を受注するのが最も効率のいいやり方です。
もちろんクラウドソーシングサイトを介さずに、いきなり直接の企業案件を受注するのは到底無理な話ですが、実績が積み上がっていけば可能性は高くなります。
実際に僕はクラウドソーシングサイトで知り合った企業さんと連絡を取れていますし、仕事を発注したいと依頼もされています。
「企業案件を獲得する」ことを1つの目標としてライター活動を続けてみるのも、大事なことかもしれませんよ。
ライターとして稼ぐ感覚を身につけるためには「書く」しかない
最後にはなりますが、結局のところライターとして稼ぐ感覚を身につけるためにはとにかく「書く」しかありません。
クラウドソーシングサイトは初心者であっても報酬を支払ってくれるので、まずは仕事を選ばずにライターとしての仕事を続けていきましょう。
場合によっては「苦手なジャンルだ」「記事執筆に関するルールが多い」と感じることもあるかもしれませんが、企業案件を受注するとなると「こんな内容は書かないでね」などとルールを言い渡されることもあります。
今は「書きにくいなぁ」と感じるとしても、将来的に企業案件で稼ぐための練習だと思って取り組んでみてください。
まとめ
今回はライターとして稼ぐために覚えておいてほしいポイントや、何をすればいいのかなどを紹介してきました。
特に、前半で記した「SEO」の知識は身につけておくべきです。SEOに関する知識も勉強しつつ、ライターとしての経験を積み重ねられるのが最も理想的な形であると念頭に置いておいてください。
ライターとして稼げるようになりたいのであれば、多少の我慢も最初は必要になってきます。とにかくまずはライティングを実践して、経験や知識を身につけるところから始めましょう。
