あなたはランディングページや画像作成などをするときに、「そういえばビジネスにおいてデザインってどうすれば良いのだろう?」「そもそもデザインって何?どの利益に貢献するものなんだろう?」と懐疑的に思ったことはありませんか?
デザインはアートなどの言葉と共に使われることが多く、ビジネスとかけ離れているようにも思えます。
しかし筆者に言わせれば、デザインとビジネスこそが共通しており、むしろデザインとアートは対義語とまで言えるでしょう。
今回の記事では、「デザインの意味とは定義とは何なのか。ビジネスのどのシーンで用いられ、上手くなるためのポイントは何か」について解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそもデザインって何を指すもの?

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デザインそのものの定義が広くて、しばしば混同しますよね。
デザインの広義の意味としては、「ある目的を達成するために、必要な要素を組み立てること」と定義できます。
人生を設計するという意味で「ライフスタイルデザイン」とも言いますし、建築分野でも「建築デザイン」という言葉が用いられます。
また、かのスティーブ・ジョブズは「デザインは、ただ見え方やどう感じるかということではない。それがどう作用するかなんだ。」と説いています。やはりデザインとは目的に対しどう向かうべきかの『企画、設計、道のり、手順、枠組み』を表していると言えそうですね。
これはデザインとアートの違いにも現れています。つまるところデザインとは『組織の理想実現、問題解決、相手目線的』の手法であるものなのです。それに対してアートは『問題提起、自己実現的』と言えます。
それが、私がデザインとアートは対極だと主張した理由であり、ビジネスとデザインが深くつながる部分でもあります。
ビジネスにおけるデザインとその役割とは?
さて、デザインはビジネスにおいてどんな役割を果たすのでしょうか?
そもそもビジネスとはお客様の問題解決のために存在しますよね。ではその問題に対し「どのように解決するか?どうすればお客様に伝わるのか?」というシーンでは、今度はデザインの出番になります。
実際にあった事件と合わせてデザインの意義を考えてみましょう。とある車のシフトレバーのデザイン設計において、PのパーキングとDのドライブの位置が大変ややこしかったようで、レバーの入れ違え事故が多発し、それによって死亡者が出たケースもあるそうです。これは、デザインが安全性や機能に影響を及ぼした事例です。
広告ビジネスにおいても、成果が出やすいものは基本的に次のアクションが明確に提示してあります。
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といった訴求はよく見かけませんか?どれも次のアクションが明確で、成果に直結するものですよね。そういった導線設計もデザインと言えますし、その語句が分かりやすく目に入るように『大きさ、色、フォント』を始めとした見やすさを工夫し、お客様に届けることを可能にするのもデザインです。
裏を返せば、成果に直結しないものはデザインとは言えず、自己満足的なものであると言えるでしょう。
こうして捉えると、デザインの役割とは
- 導線をデザインすること
- 適切な見せ方をデザインすること
の2つに大きく分かれていると筆者は考えます。
デザインが活躍する仕事

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ここでは、先程の筆者の考えるデザインの2つの役割から考えてみます。
導線をデザインする仕事
1つ目、導線を設計するような仕事には何があるのでしょうか?簡単に列挙していきましょう。
- マーケター、webマーケター
- ディレクター、編集者
- 会社役員
などが、デザインの中でも導線を考えて設計するような仕事をしていると言えます。視覚的なデザインというよりも、「デザイン思考をしている」と言っても良いかもしれません。
マーケターは「どうやって物理的にお客様に商品が届くか?」を考えます。
ディレクターや編集者は「どうやったら仕事が回るか?どう仕事を組み立てるか?どの仕事を誰に振るか?」などを考えます。
会社役員は、とても一言で表せませんが「会社が生き残るためにどこに資源を割くか?」を主に考えていると言えるでしょう。
どれも立派なデザイン思考です。価値を、仕事を、そして会社をデザインしていますね。
適切な見せ方をデザインする仕事
次に、より一般的な『デザイン』をする仕事を紹介していきます。
- グラフィックデザイナー
- webデザイナー
- UI/UXデザイナー
- CGデザイナー
これらはより視覚的にデザインを扱う仕事になっています。
聞き慣れない方のために解説しておくと、UI/UXデザイナーのUI/UXとは「ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス」の略です。
アプリケーション制作などで、ユーザーが直感的に分かりやすいような設計、魅力的な体験を提供することをミッションとした仕事ですね。
どれも視覚的なデザインを扱うことで、「どうやったらお客様選ばれやすいか?満足度を得られやすいか?」といった利益を追求することになります。
ビジネスシーンでデザインが貢献するポイント
今度は具体的に、デザインはビジネスにおいてどのようなポイントに貢献していくのでしょうか?
今回は以下の5ポイントに分けさせて頂きます。
- 効率の向上
- 機能の向上
- 視認性の向上
- 安全性の向上
- 独自性の向上
逆に分かりにくいデザインのものは、効率も悪く機能的にも使いにくく、パッと見で何をすれば良いか分かりにくいものになります。これではどんな商品サービスも売れにくいですし、満足度も得られませんよね。
4番目は先に挙げた通り、デザインそのものが安全性にもつながることを示しています。企業として、商品やサービスが事故に繋がったとあれば大問題です。そういった点を踏まえても、デザインとは重要な考え方でありスキルと言えるでしょう。
5番目の独自性については、次の目次で大きく取り上げていきます。
デザインが一際活躍した事例

前項に引き続き、デザインにおける独自性の向上について解説してきます。
デザインは企業間の競争においてのオリジナリティ、差別化にそのまま使われることがあるのです。例えば、『ライザップといえば黒と黄色の、重厚な色』というのがそのまま、高級感のある企業イメージにも繋がっていますね。
Appleも、非常にシンプルなデザインです。まっさらなホワイトとシルバーが印象的ですよね。Appleは特に、Appleストアを始めとした企業独自の世界観をデザインしているのが業界トップの要因なのかもしれませんね。
商品から内装に至るまで「Appleらしさ」がたっぷりです。それがApple独自の購買体験となり、そのまま商品を買う理由にも直結しています。
「機能性で言えばWindowsを選ぶべきだ」という声もよく耳にしますし、実際筆者もその通りなのだと思います。しかし機能を差し置いてでもAppleが選ばれるというのは、オシャレで使いやすくカッコいい、デザインの力ゆえだと言えるでしょう。
ビジネスでデザインを扱う時は何を意識すれば良いの?
さて、実際にデザインというものを扱う時は何を意識すれば良いのでしょうか?
今回はデザインという極めてマクロなテーマを扱っているため、細かなノウハウを提示することは残念ながらできません。その分、何にでも共通する普遍なテーマを2つ、ご紹介します。
デザインが一気に上手くなる手法、その①
1つ目、それは『伝えないことを徹底的に決めること』です。これは筆者もデザインの仕事を担当するときに、常に頭の中に入れていることでもあります。
例えば初心者の方はデザインをよりカラフルにしたがる傾向がありますが、ビジネスデザイン的に言えば、情報量を多くすればするほど何が大事かが分かりにくくなるので、基本的にはNGです。盛り込む色を絞り、それ以外は断固として入れません。
インターネットが主流の現代では、お客様も受け取る情報の量に疲れ果てています。相手に考える手間を与えてはいけません。本当に必要で伝えるべきメッセージ以外は伝えないのです。そうすると自然にシンプルで無駄の無いものができあがります。
これが、ビジネスにおいてデザインが圧倒的に上手くなる秘訣です。あなたも徹底的に、『伝えないことから決める』ことを意識してみてくださいね。
デザインが一気に上手くなる手法、その②

続いて2つ目、「それは徹底的に真似ること」です。
デザインの世界でも、最初からオリジナリティを出そうとするのはナンセンスです。型がない状態から成果を出そうとするのは、真似るよりもむしろ先人の技術へのリスペクトに欠けると言っても良いでしょう。
ここで真似るというのは勿論、何から何まで真似することでも、他者の作品を自分のものにすることでもありません。構図を真似ることが重要なのです。
筆者もよく使うのは、「Pinterest」というデザインをテーマに取り扱ったSNSツールです。海外のオシャレな、
- スライド・プレゼンデザイン
- アイキャッチデザイン
- webデザイン
- 本の装丁デザイン
などが豊富に投稿されているので、構図や全体像を抽出して使っています。そうすると、あっという間にオシャレで伝わりやすいデザインができあがるのです。あなたもぜひ、真似から入ってみてくださいね。
まとめ
今回は、ビジネスという分野におけるデザインとその役割を解説しました。
デザインとは、「目的をどう実現するか?」という問いに対しての企画や導線を設計すること。そしてそれを視覚的にも実現すること。そしてお客様に伝わりやすい視覚デザインには、必要ではない情報を徹底的に排除することがポイントです。最後に、それらが既にできているオシャレなデザインから真似ることが重要です。
この4つをぜひ、覚えておいてくだされば幸いです。それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。