「自社もリモートワークを導入しないと…」「でも、リモートワークについて何も知らないし…」「どうやって導入すれば良いんだ…?」などと頭を抱えていませんか?
今までは会社へ出勤し、仕事をすることが当たり前でしたが、近年では、多くの企業がリモートワークを導入し始めました。ただ新しいことを始めるにはリスクや不安が付き物です。
そこで今回のこの記事では、リモートワークを導入するメリット・デメリットをご紹介しています。また、最後の方では、導入する際の手順・注意点もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/rxpThOwuVgE)
リモートワーク(remote-work)とは

リモートワークとは、仕事場所を会社に捉われず、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、様々な場所で遠隔で仕事をする勤務形態のことを指します。
- リモート(remote)…遠隔で
- ワーク(work)…働く
リモートワークには、チームや組織が一つの場所に集まらず、各々好きな場所で仕事をすることで、通勤に対するストレス回避や時間短縮などのメリットがあります。
しかし、社内の情報漏洩のリスクに繋がったり、チームの個人個人とのコミュニケーション不足になりやすかったり、とリモートワークならではのデメリットもあるのです。
メリットデメリットに関してはこの後ご紹介し、それぞれを意識する上でどのような導入の仕方をすれば良いのかについても記事後半にて説明しています。ぜひ最後までご覧ください。
ネット業務が主な企業はリモートワークの導入を検討している

日本ではIT系の企業を中心に、リモートワーク・テレワークを導入することを検討している企業が増えてきました。
テレワーク(tele-work)とは…「tele:離れたところで」「work:働く」を合わせた造語。リモートワークの同意語。
以下の総務省が発表した『令和元年版 情報通信白書|テレワークの導入やその効果に関する調査結果』によると、2016年からテレワークを導入する企業の割合が上がってきていることが分かります。

以下の画像『統計調査データ:通信利用動向調査』によると、平成30年では、2,100社のうち「テレワークを導入している」と答えた企業が19.1%、「導入予定がある」と答えた企業が「7.2%」でした。

また、以下の画像の同資料の『産業別テレワークの導入状況』によると、『情報通信』や『金融・保険業』の産業を営む企業の約4割がテレワークの導入をしているそうです。

つまり、近年になってIoTの開発が盛んな金融・保険を扱う企業や情報通信業を行う企業では、ネットを使った業務が多いため、比較的リモートワークの導入を検討しやすいのです。
さらに、2020年04月にCOVID-19(新型コロナウイルス)が原因となり、リモートワークの導入を検討し始める企業が増えてきました。
これからは様々な業務がネット上で行われていき、それに合わせてリモートワークを導入する企業も増えていくでしょう。
リモートワークを導入するメリット

企業やチームによって、リモートワークを導入するメリットは様々なものがあります。
企業から見ると、固定費や雑費などが削減できることや、社員やメンバーから見ると、自身の好きな場所で仕事ができることなど様々です。
しかし、どの企業やチームでも同じようなメリットを得られるわけではないので、今回はどのような企業でも当てはまるようなメリットをご紹介します。
あなたの会社で導入する場合、どのようなメリットになるのか、切り替えた場合でも今と同等かそれ以上の利益が見込めるのか、を確認してみてください。
- 時間の節約になり、業務定時内での生産性が向上する
- どの地域でも人材を確保することが可能
リモートワークを導入するメリット①時間の節約+生産性の向上

リモートワークを導入することで、社員やメンバ一1人1人の通勤時間を短縮することが出来ます。また、それに伴って、朝の満員電車から受けるストレスを回避することが可能です。
そして、自身の好きな場所で仕事に取り掛かれるということから、定時時間内での仕事の生産性が向上することが分かっています。
リモートワークを導入したのちには、仕事を時間で考えるのではなく、何を成し遂げたのか(成果物)で考えられるようになることも、仕事の生産性を上げる要素の一つです。
リモートワークを導入するメリット②どの地域でも人材確保が可能

リモートワークを導入することで、優秀な人材が、会社や事務所から離れた場所に在住していても、組織に招き入れることも可能です。
また、今まで一緒に仕事をしてきた既存のメンバーや社員が、引越しをしなければならなくなったとしても、リモートワークであれば問題がありません。
人材は企業やチームからすると大切なリソースです。優秀な人材や経験豊富な人材を逃さない手段として、リモートワークを導入することも効果的でしょう。
リモートワークを導入するデメリット

企業やチームがリモートワークを導入するデメリットは、その組織によって様々なものがあります。
メリットと同様、多くの組織で懸念されているリモートワークのデメリットをご紹介します。
自分の組織でリモートワークを導入する場合、どのくらいのデメリットになるのかをしっかり確認してから、リモートワークを検討してみてください。
- 社内情報の漏洩のリスクが高まる
- アナログな情報共有が出来ないため、チーム全体がコミュニケーション不足になる
リモートワークを導入するデメリット①情報漏洩のリスクが高まる

リモートワークでは、社内の情報を各個人のPCやその他端末に送信したり、接続可能にしたりするため、情報漏洩のリスクが高まります。
中でも、リモートワークを導入する際に採用したツールのセキュリティが甘かった場合、外部の人間に情報を閲覧・漏洩されてしまったケースが多いようです。
リモートワークのためにツールも同時に採用するのは避けて通れないので、セキュリティが2段階に分かれている『2段階認証』があるものを採用するようにしましょう。
リモートワークに効果的なツールはこちらの記事で紹介しています。一緒に確認しておきましょう。

また、組織の中の人間が無意識に情報を公開してしまうケースもあります。日頃から情報管理には目を光らせ、注意喚起を怠らないようにしましょう。
リモートワークを導入するデメリット②コミュニケーション不足

従来の会社や事務所に出勤して働いていた場合では、1日を通して誰とも会話をしないということはまずないでしょう。
しかし、リモートワークの場合、距離が離れているため、一言も会話をしない状態も起こり得るでしょう。他愛もない話から重要な仕事の連絡であっても、基本的にはチャットやメールによる文章での連絡になります。
そのため、個人間のコミュニケーション不足に陥り、人間関係や情報共有した際の認識の違いなどの問題が発生しやすくなります。
コミュニケーション不足に陥ることを未然に防ぐためにも、web会議ツールを使い、定期的に相手の顔を見て意見を交わす仕組みを作ることが大切です。以下の記事でより良いwebミーティングに関して説明しています。

失敗なく自社にリモートワークを導入する際の注意点・手順

リモートで仕事をすることになると、社員やメンバーの働きが成果物でしか判断できなくなります。
そのため社員やメンバー側は、今まで以上に努力したり、勉強したりしなければならなくなり、仕事に対してのストレスが溜まりやすくなります。
今回は、そのような課題を生み出さないため、リモートワークを導入するために注意する点と手順について、ご紹介していきます。
- 部分的にリモートワークを導入する
- リモートワークに適したツールを採用する
- ワークタイムを定める
- 多少凝った日報制度を導入する
①部分的にリモートワークを導入する
始めから仕事時間の100%をリモートワークに変更しないようにしましょう。
仕事をする場所が変わると、ネット回線の強さが変わったり、新しいツールに順応出来なかったりと、今までは当たり前だったことが、当たり前ではなくなります。
まずは、出勤日の半分以下をリモートにするなどして、社員やメンバーには、徐々にリモートワークのための準備を進めてもらうようにしましょう。
②リモートワークに適したツールを採用する
前述しましたが、リモートワークを導入するには、デメリットが存在します。
しかし、そのデメリットを解消するために、様々なツールが開発されてきました。リモートワークだからこそ有効的に使えるツールなども多くリリースされているので、一度確認しておきましょう。
以下の記事では、8種類の用途別に計16個のツールを紹介しています。こちらもぜひ確認しておいてください。

③ワークタイムを定める
リモートで働くからと言って、時間帯も自由にする必要はありません。
離れた場所に居ようとも、同じ時間帯に仕事をしていれば、ネットを通じて、確認事項や連絡事項なども即時の返信が出来るようになります。
リモートワークを導入する場合でも、「○時〜○時」のようなワークタイムは定めるようにしましょう。
④多少凝った日報制度を導入する
責任者目線からすると、リモートワークを導入することで、「皆はちゃんと仕事をしているのか…」「お願いしたタスクを忘れられてはいないか…」などと様々な不安に襲われることでしょう。
その不安を解消するために、仕事の日の就業定時までに、日報を提出させるようにすると、社員やメンバーの一日の仕事内容や作業量を把握することが出来ます。
しかし、日報と言っても淡白なものでは把握しきれない部分が多くなります。多少記入に時間がかかっても詳細まで書いてもらうような日報を作成しましょう。
- 今日の業務内容:
- 〜〜〜
- 〜〜〜
- 今日の成果物:
- 〜〜〜
- 今日の自分の点数(100点満点)
- 〜〜〜
- その理由:
- 〜〜〜〜〜〜〜
- 相談事・不安事:
- 〜〜〜
- 〜〜〜
- 明日の予定業務内容:
- 〜〜〜
- 〜〜〜
まとめ リモートワークを導入するリスクをしっかり把握する

今回は、リモートワークを導入するメリット・デメリットと導入する際の手順・注意点をご紹介しました。
リモートワークには、仕事としては好転するようなメリットが多かったものの、人間関係の悪化や精神的ダメージ、そして情報漏洩のリスクなどのデメリットがあります。
また、そのようなデメリットを解消するために、気をつけるべき注意点や導入する手順をご紹介しました。
ぜひ、あなたがリモートワークの導入を考えているのであれば、この記事を参考にしてみてください。