「リモートワークを導入する際に考えられる懸念点は…」「自社でリモートを取り入れるのは難しい…諦めよう。」と頭を抱えてはいませんか?
近年多くの企業でリモートワークを検討されていますが、自社で検討しようとすると懸念点や課題などが多く上がってきますよね。
そこで今回は、リモートワークを導入する際に難しいと感じる点とその解決策についてまとめました。最後には総じてどのように行動すべきかについても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pexels.com/photo/man-with-hand-on-temple-looking-at-laptop-842554/)
リモートワーク(remote-work)とは

リモートワークとは、仕事場所を会社に捉われず、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、様々な場所で遠隔で仕事をする勤務形態のことを指します。
- リモート(remote)…遠隔で
- ワーク(work)…働く
リモートワークには、チームや組織が一つの場所に集まらず、各々好きな場所で仕事をすることで、通勤に対するストレス回避や時間短縮などのメリットがあります。
逆に、各々好きなバラバラな場所で仕事をしていると、単純なコミュニケーションをとる機会が少なくなります。
そのため、思わぬ個人間で人間関係が悪化したり、仕事に関することでも認識のすれ違いなどが起きてしまったりというデメリットもあります。
このようなメリットやデメリットを鑑みても、リモートワークの導入に手を掛ける企業が増えてきました。
日本の企業でもリモートワークを推奨している企業は多い

日本ではIT系の企業を中心に、リモートワーク・テレワークを導入することを検討している企業が増えてきました。
テレワーク(tele-work)とは…「tele:離れたところで」「work:働く」を合わせた造語。リモートワークの同意語。
以下の総務省が発表した『令和元年版 情報通信白書|テレワークの導入やその効果に関する調査結果』によると、2016年からテレワークを導入する企業の割合が上がってきていることが分かります。

以下の『統計調査データ:通信利用動向調査』によると、平成30年には、2,100社の内テレワークを「導入している」と答えた企業が19.1%、「導入予定がある」と答えた企業が7.2%となりました。
この数字から、既に1/4以上の企業がテレワークを実施している・あるいは前向きに検討しているということがわかります。

さらに、2020年04月にCOVID-19(新型コロナウイルス)が原因となり、リモートワークの導入を検討し始める企業が増えてきました。
このような流れから、今後も様々な業種でリモートワークが導入されていくでしょう。
しかし、何も準備せずにリモートワークを導入することは無謀です。最悪の場合、チームや組織の崩壊やメンバーの離脱など、取り返しの付かない事態に陥りかねません。
では、リモートワークの導入に関して考えられる懸念点、そして多くの企業が抱える課題点は何なのでしょうか。
リモートワークを導入するのは難しい!?

今までの働き方からリモートワークに移行する時には、企業やチームによって様々な課題があります。
リモートワークを導入する際には、その予測できる課題に対して対策を持った状態で始めるようにしましょう。
以下がリモートワークを導入する際に、多くの企業やチームで課題として上がっている事柄です。一つずつ解説していきます。
- 組織のコミュニケーション不足
- 導入直後の想定が甘い
- 従来と同じ成果を求めてしまう
- アナログな情報共有が不可
- 自分自身を律することに不慣れ
リモートワークが難しい理由①組織のコミュニケーション不足

リモートワークを導入する際に、まず考えなければならないことが、『コミュニケーションのとり方』です。
日頃、職場や会社では仕事の時間以外でも、個々人でランチや休憩などで顔を合わせ、余談をすることが多いですが、リモートワークの場合、その小さなコミュニケーションがとれなくなります。
仕事の情報共有はもちろん、社員やメンバー同士の余談や雑談が無くなることで、今まで仲が良かった人たちでも、思わぬ人間関係のトラブルが起こる可能性があります。
リモートワークの導入を考える際には、仕事上の情報共有の方法も考えなければなりませんが、余談などのコミュニケーションを推奨する仕組みにも着目する必要があるのです。
チャットツール内に余談用のスレッドを作成したり、ミーティングの5分前に時間を取ったりして、余談などのコミュニケーションを推奨する仕組みを作る。
リモートワークが難しい理由②導入直後の想定が甘い

初めてリモートワークを導入する企業では、様々な準備を行うでしょう。そして、その準備には、多くの時間と労力が必要になります。
しかし、その準備は如何なる場合でも完璧とは言えないでしょう。どのようなトラブルが起きるかは、実際にリモートワークを実施しない限り、完全に予測できないのです。
つまり、「準備不足のまま始めないようにする」のではなく、『どんな準備不足でも対応できるようにする』ことが重要なのです。
責任者やチームのリーダーは、リモートワーク導入初期には、できる限り自身の仕事を他の人に振っておくなどして、自身は思いがけないトラブルに対応できるように準備しておきましょう。
責任者やリーダーは、対策を打てるようにスケジューリングしておく。
リモートワークが難しい理由③従来と同じ成果を求めてしまう

リモートワークを導入して初期の頃は、今までと環境が異なるため、社員やメンバーに今まで通りの成果を期待することは得策ではありません。
職場や会社であれば、分からないことや不安なことは、その場で上司や先輩に相談すれば解決しましたが、リモートワークを導入することで、質問や相談が今まで以上にハードルの高いものになります。
また、後述しますが、出勤していた頃は周りに上司や同僚などがいたため集中して仕事に励んでいた人も、自宅では仕事をしたことがありません。
そのため、自宅での仕事に慣れ、会社で働いていた時同様の成果を出すまでには、誰しもが時間を必要とします。今すぐに成果を追い求めないようにしましょう。
「社員やメンバーは今までと同じような成果を出すことが出来ない」ということを念頭において、マネジメント手段を考えておく。
リモートワークが難しい理由④アナログな情報共有が不可

現場や会社で仕事をする場合、情報共有をする際に一番確実なのが、皆が見えるホワイトボードやメモなどに説明や解説を書き込むという方法でしょう。
しかし、リモートワークではそのような手段が使えません。一度に大勢に対して説明する際には、web会議やテレビ通話などを立ち上げ、資料を共有し説明するしかありません。
その場合、リアルタイムで説明を受けているものの、内容の理解度は、実際に目の前で説明されている時に比べてかなり落ちてしまいます。
つまり、一度の会議の質が下がるため、後から見ても理解しやすい資料を作成したり、質問をしやすい雰囲気作りを意識したり、内容の分かりやすい議事録を作成したりする必要があるのです。
見ただけで内容が理解できる議事録や資料の作成、ミーティング中に質問しやすい雰囲気づくりを意識する。
リモートワークのミーティングに関しては下の記事で詳しく説明してるので、一緒に確認しておきましょう。

リモートワークが難しい理由⑤自分自身を律することに不慣れ

社員やメンバーの各個人では、職場を仕事のスペース、自宅をプライベートスペース、と意識的に分けている人が多いでしょう。
そのため、リモートワークを導入して初期の頃は、自身のプライベート空間に24時間いられるという点に浮かれ、自身を律することに不慣れな人がいることが予想できます。
もちろん、意識的に怠けようとする人は少ないと思いますが、自宅は各個人の趣味に関連するものが置いてあるため、無意識に集中力が低下したり、仕事の正確さが落ちたりする可能性があるのです。
その場合には、勤怠管理のツールを用いて、個人の仕事を管理すると良いでしょう。各個人が自宅にいても上司や同僚に見られているという意識を持つことで、この懸念を解消することが出来ます。
勤怠管理ツールを用いて、社員一人一人に会社やオフィスと変わらない緊張感を持たせる。
徐々にリモートワークに移行し、先回りして対策を打つ

繰り返しますが、リモートワークを上手く活用することで、無駄な時間の削減や生産性の向上が見込めます。
しかし、その反面、リモートワークを導入して初期では、様々な課題が浮き彫りになるでしょう。
そのため、リモートワークを完全に導入する前から、週で5日間の勤務日数の内2日間だけリモートワークを導入するなど、先回りをして対策を打つことをお勧めします。
徐々にリモートワークに切り替えていき、発覚した課題や問題には、すぐに対策を打つ
まとめ 初めてリモートワークするには準備・下調べが不可欠

今回は、リモートワークの導入が難しい理由とその対策について、一つずつご紹介しました。
リモートワークを導入する際に失敗したり、慌てたりしないためには、リモートワークのメリットとデメリットを正確に把握し、デメリットにはしっかりとした対策を練ることが重要です。
今回ご紹介したデメリットやリモートワークの導入が難しくなる理由に関しては、各々全てに対策を記載してあります。ぜひ、リモートワークの導入を検討する際に役立ててください。