近年、リモートワークを導入する企業が増え、様々なツールが開発されてきました。しかし、「できる限り無料ツールを利用したい」「数が多すぎてどのツールが良いのか分からない」と悩んでいませんか?
昔はコストがかかっていた機能も、他のツールでは似たような機能が無料で利用できる、ということも多くあります。
今回は、リモートワークで効果的な、無料で使える便利ツールを6つご紹介します。用途ごとに分かりやすく紹介しているので、最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/vuWCq1bXZy0)
リモートワーク(remote-work)とは

リモートワークとは、仕事場所を会社に捉われず、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、様々な場所で遠隔で仕事をする勤務形態のことを指します。
- リモート(remote)…遠隔で
- ワーク(work)…働く
リモートワークには、好きな場所で仕事ができる分、電車通勤でのストレスの回避や通勤時間の削減、作業効率の上昇など、様々な部分でメリットがあります。
しかし、リモートワークには、デメリットも存在します。リモートで仕事をするとなると、今まで会社やオフィスで行っていた業務を全て、ネット上やクラウド上で行わなければなりません。
例えば、今までは一言二言で済んでいた確認事項の共有やチームの全体で行う会議、社内の掲示板に掲載していたタスク管理、なども全てネット上で、行わなければならないのです。
そのような時に、それぞれの業務内容に特化したツールを導入すると、作業がスムーズに行うことが出来ます。
以下からは、特にリモートワークで必要とされる『チャットツール』『web会議ツール』『タスク管理ツール』をそれぞれ2つずつご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
リモートワークには即時的に使えるチャットツールが不可欠

会社に居れば、少し席を立ち、二言三言で終わるような確認事項も、リモートワークでメールを用いていると、伝え損なったり、資料の受け渡しでミスしたりなど、スムーズに行うことが難しくなりますよね。
リモートワークをする際には、会社で会話をしているようにスムーズにコミュニケーションが取れる、チャットツールが必要不可欠なのです。
次の章からは、無料で使えるチャットツールを2つに絞って紹介していきます。
リモートワークに有効な無料チャットツール①Slack
Slack(スラック)は、世界150ヵ国以上で利用されているアメリカ発のコミュニケーションツールです。現在では、日間1,200万人以上の人がアクティブユーザーとしてSlackを利用しています。
GoogleやTwitter、Dropboxなどの外部ツールと連携することができるため、データの共有をスムーズに行うことが可能です。
- 費用(月額):0円
- 検索可能メッセージ:直近メッセージ10,000件のみ
- 外部アクセス:なし
- ユーザー認証:2段階認証(2FA)
- 音声通話とビデオ通話:1対1
- ファイルストレージ:ワークスペースあたり 5GB
Q.「Slackの良いポイントは何でしょうか?」
Slackに対する評価…★★★★★
A.「クライアントとのやりとりはSlackを使用しています。急ぎで確認したいことは特定の人にメンションをつけてメッセージすることが可能です。また、編集や削除もできる点や、流されてしまったメッセージはリマインドすることができるので非常に気に入っています。」
Slackに対する評価…★★★★☆
A.「多くのグループを作成することができて、それぞれのグループ内でチャットのように会議を行なうことができて、必要な資料等も貼り付けることができる。
また、左側に一覧が出ているので各グループへの移動もスムーズです。
特に便利なのは、チャットしている相手が書き込みをしていることが分かるのがとても便利です。LINEなどのように既読は付くけど相手が反応してくれているのかどうかが分かると、仕事中に返信を待っていようか、席をはずそうかなどの判断が可能になる。」
リモートワークに有効な無料チャットツール②Chatwork
Chatwork(チャットワーク)は、日本国内の利用者数No.1を誇るコミュニケーションツールです。導入企業は20万社を越えており、様々な業種で利用されています。
Chatworkには、タスク管理機能が内蔵されており、会話の内容からすぐにタスクへと変換することが出来ます。
無料のプランでも、チャットグループを14つも作ることができるので、相当大規模なプロジェクトでない限り、無料プランで事足りるでしょう。
- 費用(月額):0円
- チャット数:類型14グループチャット
- 検索可能メッセージ:無制限
- 外部アクセス:なし
- ユーザー認証:2段階認証
- 音声通話とビデオ通話:1対1
- ファイルストレージ:ワークスペースあたり 5GB
Q.「Chatworkの良いポイントは何でしょうか?」
Chatworkに対する評価…★★★★☆
A.「コミュニケーションをとるスピードが早くなりました。グループ設定をすることで、必要なことを必要なメンバーに伝えることができる。メールだと宛名→挨拶→用件→署名と、社内でも順序立てて送っていましたが、それがなくなり、連絡事項の通達に使う時間短縮につながっています。また既読がつかないので、自分のペースで返信することができて、縛られることがなくなりました。」
Chatworkに対する評価…★★★☆☆
A.「チャット形式で会話を行えるため、余計な時間を割く必要が減る。
例えば「お疲れさまです」「よろしくお願いいたします」などはチャットの特性上なくても違和感はないため、削除できる。
メールだとどうしても堅苦しく感じてしまうが、チャットであれば気軽にコミュニケーションをとれることも大きい。
また、他のビジネスチャットと比較して、メッセージの引用がやりやすいと感じる。チャットのデメリットとして会話が流れてしまうという点を気にする方も多いと思うが、引用機能であればその懸念は払しょくできる。」
チームのコミュニケーションを超重要!便利なweb会議ツール

リモートで仕事をするとなると、文章での視覚的なコミュニケーションが基本です。
そのため、人間関係のトラブルや情報共有での認識の違いなど、様々な問題が起こりやすくなってしまいます。
その問題を解決するためにweb会議ツールを導入することは有効な手段です。実際に相手の顔を見ながら話したり、言葉で意見交換や余談をしたりすることで、問題が解消されやすくなります。
以下からは、無料で使えるweb会議ツールを2つに絞って紹介していきます。
リモートワークに欠かせない無料web会議ツール①Zonm
zoom(ズーム)は、アメリカを中心に利用されているビデオ通話ツールです。無料版でも使える機能が十分に揃っていることから、個人間のビデオ通話でも利用されています。
また、COVID-19(通称:コロナウイルス)の影響により、2019年12月は1,000万人だったユーザーが、2020年3月には2億人にも達しました。
ワンクリックで繋がることができる手軽さや3名まで無料で通話し続けることができることから、日本でもぐんっと利用者が増加しました。
- 費用(月額):0円
- 最大参加人数:100人
- 時間制限:(4人以上)40分
- チャット:可能
- ユーザー認証:2段階認証
- バーチャル背景設定:可能
Q.「zoomの良いポイントは何でしょうか?」
zoomに対する評価…★★★★☆
A.「開催予定のシンポジウムがこれで遠隔開催されました。中止や延期を想定していたので、開催されることはありがたかったです。
このようにインフラやアプリが整備されれば、集まらなくてもいろんなことができることがわかった。特にこのアプリは接続が簡単にできすぐにつながって便利だった。」
zoomに対する評価…★★★★★
A.「■ 通信が安定している
テレワークに伴い、朝から9人同時接続で繋げっぱなしで仕事していますが、通信がとても安定している印象です。遅延もなく、音声もとてもクリアです。
■ バーチャル背景が便利
家でビデオ会議する場合、部屋を見せたくない人は多いと思いますが、zoomのバーチャル背景機能で、背景を好きな画像に設定できます。この機能のおかげで、社員も家からスムーズにビデオ会議に参加できるようになりました。
■ 録画が簡単
クラウドに音声や映像を録画できるので、議事録作成時にちょっと見返すときなど便利でした。」
リモートワークに欠かせない無料web会議ツール②LINE

LINE(ライン)は、言わずと知れた日本で一番ユーザー数が多いSNSです。
LINEでグループを作成し、テレビ通話をすることで、最大200人まで参加することが出来ます。
しかし、カメラを機動する場合、PCだと最大16人、スマートフォンだと4名までしか一画面に表示されません。
それ以上になると、通話の発信者がフォーカスされる仕組みになっているため、プレゼンや情報共有は一番話す人を発信者にすれば十分活用できます。
- 費用(月額):0円
- 最大参加人数:100人
- 時間制限:無し
- チャット:可能
- 送付可能ファイルサイズ:1GB(保存期限は1週間)
- ユーザー認証:2段階認証(設定すれば可能)
- バーチャル背景設定:不可
Q.「LINEの良いポイントは何でしょうか?」
LINEに対する評価…★★★☆☆
A.「誰でもインストールをしているし、使い方を承知している人が多いので、初めてミーティングを行う場合でもスムーズに始められることが一番のメリット。
そして、無料の割りに音質は中の中。鮮明には聞こえないが聞き取る分には申し分ない。」
参考:筆者独自の調査
LINEに対する評価…★★★★★
A.「私は個人事業主なのですが、事業主の皆とミーティングする時は必ずLINEで行っています。
zoomや他の通話ツールがあることは知っていますが、3人程度の少人数のミーティングでは、持て余してしまうので、LINEで十分です。
しかし、ファイルやデータを送った後に保存期間があるので、大事なデータはメールなどで共有しています。」
参考:筆者独自の調査
リモートワークだからこそタスク管理ツールは必須!

リモートで仕事をする場合、組織やチーム内の他のメンバーのタスクの管理が必須になります。
チャットツールで情報交換や依頼をすることが出来ても、チャット内の文章で「資料は明後日までに僕に送ってください」などの履歴を残すだけでは、忘れてしまう可能性がありますよね。
タスク管理ツールを導入することによって、メンバー全員が確認することができるため、お互いの進捗状況を手に取るように把握することができます。
以下からは、無料で使えるタスク管理ツールを2つに絞って紹介していきます。
リモートなら必須!無料タスク管理ツール①GoogleToDo
Google ToDo(グーグル トゥードゥー)は、Googleで開発されたタスク管理ツールです。
タスクリストを作成したり、タスクに合わせてサブタスクを作成したりすることができ、常に自分の業務内容や期限などを確認することが出来ます。
Googleのアプリケーションである「Google カレンダー」と連携させることができ、ToDoに入れたタスクを「Google カレンダー」上で確認することが可能です。
- 費用(月額):0円
- タスク期限設定:可能
- タスクリスト作成可能数:無制限
- 他アカウントへの共有:可能
Q.「Google ToDoの良いポイントは何でしょうか?」
Google ToDoに対する評価…★★★★★
A.「iPone4sの頃のシンプルリマインダーが使いやすかったのに、それがなくなって満足いくものがなくなり、やっと出会ったのがこれです。
カレンダー連携いらない、繰り返しの設定必要、シャキシャキ動く、入力し易い、日付分かりやすい。この条件だけでよかった。これは唯一完璧でした!
一点欲をいえば、入力したら自動的に今日に入って、必要に応じて日付かえられたらもういうことないですが、非常に満足しました。」
Google ToDoに対する評価…★★★★★
A.「Gmailのタスクを何気なく使いこのアプリに辿り着きました。カレンダー、メール、このアプリの同期が便利。
出先で思い付いた、アイデア、タスクなどをスマホから入力して会社のPCで作業に入れる点は、プラットフォーマーの強み。
もう少し機能も欲しいと感じるが、これくらいがちょうどいいのだろう。と納得した。
とは言いつつ…機能追加も期待したくなる。」
リモートなら必須!無料タスク管理ツール②Trello
Trello(トレロ)は、画面内でタスクカードを自在に動かし、まるでタスクが書かれた付箋を動かすようにプロジェクト管理ができるツールです。
タスクやプロジェクト、課題を視覚的に分かりやすく、まとめることが出来ます。また、リアルタイムで複数人が同時に操作することができるため、web会議中にも整理することが可能です。
また、無料でチームボードを10件作成することが出来るので、小規模の組織やチームであれば、十分に満足できるでしょう。
- 費用(月額):0円
- タスク期限設定:可能
- タスクリスト作成可能数:無制限
- タスクの共有:(10件まで)可能
- セキュリティ:2段階認証
Q.「Trelloの良いポイントは何でしょうか?」
Trelloに対する評価…★★★★☆
A.「プロジェクト管理のためのカンバンツール。本体はシンプルなカンバンの機能しかないのだが、Power-Upと呼ばれる拡張機能が3rdパーティ含め多数提供されており、これでかなり高機能化することができる。
プロジェクト管理ツールとしてはひとりあたりのライセンス料がそれほど高くないので、少人数チームなら導入の敷居がそれほど高くないのも魅力。」
Trelloに対する評価…★★★★☆
A.「基本的にはカンバン形式のプロジェクト管理ツールです。ただ、カンバン以外の機能がないためかToDo以外のデータ管理やスケジュール管理に応用すると便利です。レーンを年月で作って、適当にカードを突っ込むだけでも簡易スケジューラになります。この身軽さがTrelloのよさだと思います。」
まとめ リモートワーク向けのツールは無料版でも十分

今回は、リモートワークの業務効率を上げることができ、尚且つ無料で利用できるツールを計6つご紹介しました。
移動費や設備費など、コストが削減できることは、リモートワークの大きいメリットです。しかし、ツールに無駄な費用を当ててしまうと、返って大きな損失になってしまいます。
今回紹介したツールのほとんどが、機能が拡張された有料版もリリースしています。無料で試した後に、有料版の購入も検討してみてはいかがでしょうか。