4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

日本でその名を馳せているスターバックスやユニクロ。この企業が行なっているマーケティング戦略は、個人単位で仕事をしている人間にも実践できることなのです。

大きな成功を収めている企業と全く同じことがあなたにもできるのです。その考え方がこの記事で話していく「マーケティングミックス」です。莫大な広告料をかけずとも日本国内に1000店舗を構えることができたり、ファストファッションブランドながら、高級感を提供できるのです。

成功企業ならば必ず行なっているであろうマーケティングミックスについて、詳しく話していきます。



マーケティングミックスとは

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

マーケティングミックスとは、企業が立てたマーケティング戦略を望ましい結果にするためにいくつかのフレームワークを組み合わせることを指します。マーケティング要素を、組み合わせる(ミックス)ということです。

そのフレームワークの代表例として、E・J・マッカーシーが提唱した4Pというものがあります。これは、Price(価格)・Place(流通経路)・Product(製品)・Promotion(広告・宣伝)の4つの要素を、互いに整合性が取れているかどうかに注意しながら施策を考えます。

商品は単に「機能がいい」「価格が安い」だけで売れるとは限りません。販売計画、製品のパッケージ、価格、ブランディング、流通経路、サービス、市場調査の量と質、など製品・サービスを売るためにこれら1つ1つの要素を考えていく必要があります。マッカーシーは、売り上げや利益を伸ばすためにはこの4つの要素の効果的な組み合わせがなければ達成できないとしています。非常に重要であるということです。

マッカーシーが提唱している4Pが一番代表的ではありますが、これは売り手の視点に基づいた考え方で、買い手側の視点に基づいた考え方である4Cや、売り手買い手どちらの考え方も盛り込んだ先ほどとは別の4Cも存在します。

マーケティングミックスのフレームワーク~4P~

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

先ほども話した通り、マーケティングミックスのフレームワークの代表は4Pです。4Pについて詳しく書いている記事もあるので、ここではその4Pについては復習程度にまとめておきます。

4Pとは、

Price(価格)

Place(流通経路)

Product (製品)

Promotion(広告・宣伝)

の4つの単語の頭文字であるPを集めたもののことを言います。この各々の要素をマーケティングを組むときに考えます。詳しい内容は<意外と知らない?!マーケティングミックスの代表的な理論である「4P」とは>に書かれているので、合わせて読んでみてください。

例えば、ワインを購入するにしても「◯年物」などのような高級品か、コンビニなどにおいてあるような大衆向けのものか、高級百貨店で売るかスーパー・コンビニのような小売店で売るのか、プロモーション戦略も製品や価格などによって、望ましいマーケティング活動は大きく異なります。

この4つの要素から、マーケティング戦略が消費者にとって魅力的なものであるかどうかを整理・確認します。その上で、消費者に伝わるメッセージが整合性が取れているかどうかも非常に重要です。(例えば、1本10万円以上するワインをコンビニに置いていたら、整合性が取れていないことになります。)

マーケティングミックスのフレームワーク~4C~

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

次にここでは、消費者目線の4Cというフレームワークについて書いていきます。

4Cとは、

Customer Value(顧客価値)

Cost(顧客にとっての経費)

Communication(顧客とのコミュニケーション)

Convenience(顧客利便性)

の4つの単語の頭文字であるCをとって集めたものです。

この4Cについては、ラウターボーンというアメリカの広告学者が提唱したものです。彼が主張しているのは、マーケットを組む人はターゲット市場の顧客を、顧客(4C)の視点で理解をすれば、企業(4P)の視点で設定をすることがはるかに容易になるということです。

どんなベネフィットを顧客に与え、どのくらいの価格で販売し、どんな販売経路を使い、どんな広告・宣伝活動を行うかといった判断も、対象となる顧客や市場が決まっていて初めて下すことができます。このラウターボーンの主張には正当性があるということです。適切なマーケティングミックスを行うためには、まず顧客ありきの視点が必要になるのです。

ではここから、4Cの各々の要素について解説をしていきます。

Customer Value(顧客価値)

まずは、その製品・サービスが顧客にとってどんなベネフィットなどの価値をもたらすかを考えることが最初のステップです。

あくまでも顧客がその製品・サービスにどんな価値を感じるか、ということを考えます。それを使うことで日々の生活はどう変わるのか、悩みは解決するのか、優越感を得られるのか、癒されるのかなどなど、どんな価値があるかを具体的にはっきりとさせましょう。

Cost(コスト)

次に考えることは、その価値(製品やサービスの)を手に入れるのには、どれだけのコストがかかるかを考えます。

自分たちが提供する製品・サービスにいくらならコストをかけられるかということを、顧客目線から考えましょう。

Convenience(利便性)

次に、その製品・サービスを手に入れるための入手容易性を考えます。近くのコンビニやスーパーにあるものや、どこにいてもインターネットで24時間いつでも入手することが可能なのか、など顧客の利便性に焦点を当てた考えです。

コンビニやスーパーに置いてあるような日用品は入手容易性が非常に高いということができます。が、自社経営で行うお店・会社のその地域でしか手に入らないモノは、遠方の顧客にとっては入手困難なモノになります。顧客の求める価値に合致した入手容易性を構築しましょう。

Communication(コミュニケーション)

最後にこのコミュニケーションについて考えます。

これは、自分たち企業のメッセージが正確に確実に顧客に届いているか、逆に顧客の声が企業側に届いているかという観点で双方向のコミュニケーションを円滑にとれる仕組みを構築することが必要だという考え方です。

このように4Cでは、「どんな製品・サービスを作り、価格を決め、流通経路を選択し、どのように販売促進をするか」といった、売り手側の理論(4P)を、全て買い手側の視点(4C)で再定義をしています。

これはモノがとにかく溢れている昨今の日本では非常に重要な考えであると言えます。

4Cは、市場が需要よりも供給側が満たされ(モノが溢れる)競争が激化することで、より「買い手(顧客)視点」で顧客の利便性を徹底的に追求した企業や製品・サービスが大きくシェアを獲得したことを背景としたマーケティング理論なのです。

そのため、現在の世の中では4Pよりも4Cの方が重要視されていることは確かです。顧客志向ではないマーケティングなどあり得ないのですから。

マーケティングミックスモデリング~MMM~とは

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

ここからは、マーケティングミックスモデリング(以下、MMM)という手法の話をしていきます。おそらくMMMに関しては知らない人が多いと思うので、どんなものなのかまずは話していきます。

MMMとは、企業の広告活動や販促施策、競合動向、需要の変動性など、様々なマーケティヌング要因が売り上げやマーケティングの最終目標にどう関係し、影響しているかを統計的にモデル化する手法のことです。

近年は、世界中の誰とでもインターネット環境さえあれば繋がれてしまうSNSの普及や、テレビ・ラジオに限らずタブレットなどの電子機器の発展に伴い、マーケティング施策が多様化・複雑化している時代。統計処理などによってマーケット環境・構造を理解しようとする動きは以前からも行われてきましたが、生活環境全般にITが普及し、取得可能な市場や生活者のデータが飛躍的に増大している「ビッグデータ」の時代でもあります。

そのため、立案したマーケティング施策にどのようにお金や時間を投資するのかといった企業を苦しめている課題・問題を解決するための手法として、マーケティング施策の効果を可視化できるMMMが期待されているということは事実です。

MMMの特徴

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

MMMは、売り上げなどのマーケティング目標に影響していると考えられている多数の要因の、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌・交通・インターネットなどの「広告出稿データ」やPOSデータなどの「実購買データ」などに加え、最近では「自社サイトへの流入数」や「ソーシャルメディア上での反響数」など「デジタル行動指標」を「時系列データ」として蓄積します。この売り上げに影響する要因のうち、企業としてコントロールできない天候や他社の新製品ローンチなどの要因を除いた、広告出稿や価格戦略、店頭プロモーション等の効果として「売り上げへの貢献度」を導き出すことができます。

また、「ROI」(Return on investment)を把握すること、各要因の相互関係や影響度合いを明示することで、将来の売上高を最大化するための最適な予算配分を考える材料とできるのが大きな特徴です。

MMMを活用する時に意識すべきこと

MMMの目的は、現在までの施策を評価し、今後のマーケティングROI改善につなげることです。プロジェクトを通じて得た洞察を元に、収益性を改善するための最適な予算配分をマーケティング活動、製品カテゴリー、消費者セグメント、タイミング、そして市場ごとに検討します。

分析には実際に行われている全てのマーケティン活動を含めることが望まれますが、そのためには分析機関、製品、消費者属性や市場について、十分な変動がある質の高いデータが必要です。そしてこれらの分析を行う上で必要なデータをどのように集めるのかという点ですが、結果の精度を高めるためには売り上げに関連していそうな情報をできるだけ多く正確に収集・蓄積することが重要になります。

マーケティング活動で成功していくには、データを収集・蓄積し、各施策の売り上げへの貢献度とROIを明らかにし、最適なメディアミックスを考えていくことが重要です。

MMMを活用し、継続的にマーケット構造を把握していれば、マーケット環境がどう変化しようとも、それをいち早く察知することが可能になります。MMMを通じて継続的にマーケットを理解していれば、これまで効いていた施策の効果の増減や、他社製品・セービスの強みの変化などが迅速に把握できる可能性が高まるのです。

マーケティングミックスの例

ここからは、実際の企業の施策からみるマーケティングミックスの具体例について話をしていきます。

4Pの具体例~Starbucks~

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

4Pの具体例として、スターバックスコーヒーに焦点を当てていきます。

スターバックスは、世界に店舗を展開しているコーヒーチェーン店で、日本でも知らない人はいないくらいに有名になってきています。また、2015年に鳥取県にも出店したことで、47都道府県すべてにお店を構えることになりました。

Product(製品)

まずは製品について。スターバックスが提供している商品は、国によって種類が異なります。僕もアメリカに行った時にコーヒーを飲みましたが、若干ながら苦みや風味が違いました。

また、日本人ならスターバックスに行って抹茶クリームフラペチーノや抹茶ティーラテを頼む人は多いかと思いますが、これは日本特有の商品です。

そのほかにも、カップの大きさのショートサイズも日本独特です。

国によって、その地域に住む人が好む味付けや提供する商品を変えることで、各店舗・各国で特徴を出しているのです。

Price(価格)

ドリンク商品は、1杯約300~500円前後で提供されています。ホテルのラウンジで飲むコーヒーや、個人経営のコーヒー店よりは若干安めですが、コンビニ注文できるコーヒーや、ファストフード店で飲むコーヒーよりは高めに設定されています。

これは、今までホテルのラウンジや個人経営のお店でコーヒーを飲んでいた人をターゲットとし、割安感を与えるためです。逆に、よくコンビニコーヒーやファストフード店でコーヒーを飲んでいる人たちはターゲット外となっています。

Place(流通経路)

前述したことからもわかるように、スターバックスのターゲットは少し高級志向です。そのため高級志向の人が訪れることと、ターゲットとするビジネスマンがよく集まる場所として考えられたのは銀座。そこで日本のスターバックス第一号店は銀座に出店されました。

この立地戦略は功奏。ターゲットに、立地が良く店の雰囲気も良く味もしっかりしている、割に安い、と言うブランディングを植え付けることに成功したのです。

Promotion(広告・宣伝)

スターバックスは、広告宣伝を行なっていません。CMを流したり莫大な広告料を払って大きな広告を出しているわけでもありません。ターゲットやお店を訪れた人からの口コミとPRのみで販促につながるプロモーションを行いました。

近年増えている消費者層として高校生や大学生といった若い年代が、SNSなどでシェアしている現実も、集客に一役買っています。

また、個性的なカップやタンブラーを使ったテイクアウトなどで、周りの認知度を高めることにも成功をしています。

4Cの具体例~Facebook~

4Pでも4Cでもない?!数値データを可視化できるマーケティングミックスが存在した

続いて、幅広い年代層が利用しているSNSである、Facebookを4Cの観点から見ていきましょう。

Customer value(顧客価値)

このFacebookを介して、ユーザーは世界中の多くの人とつながることが可能に。Twitterのように1人がたくさんのアカウントを作ることができず、基本的にはアカウントは1人1つ。また、特性上ほとんどの人が実名で使っているので、信頼性も高いです。

そのほかにも流行っている情報を入手することや、自分自身が広げたい情報を発信できることも特徴です。文字数の制限がないのでどれだけ長文でも大丈夫。

自分の興味のあるジャンルのグループに入って情報交換ができるのも特徴ですね。

Cost(顧客コスト)

ユーザー登録をするだけでアカウントも作れてサービスも受けられます。それなのに誰でも無料で使えるのです。

Convenience(利便性)

Facebookはあらゆる端末から閲覧が可能です。スマートフォンでもパソコンでも見られて、インターネット環境さえあれば、どこにいても見ることが可能です。

そしてFacebookのとても大きな特徴として、「投稿が掲載される順番」があります。TwitterやInstagramなどのSNSは時系列で表示されます。そのため、時間が経ってしまったものは奥に奥に追いやられてしまうので、探すことも面倒ですし探す行為もしないでしょう。

しかしFacebookは自分に関係性のある投稿を一番上から表示してくれるのです。自分が今までに「いいね」やシェアした内容、友人関係やプロフィールの言葉などを見て自動でユーザーが好みそうな投稿を表示してくれます。そのため、時間が経ってしまったものでも上に表示されることがあるため、非常に便利です。

Communication(コミュニケーション)

「Customer value」のところでも前述したように、Facebookユーザーの多くは実名で1つのアカウントを動かしています。また、出身地や出身の学校を登録することができます。Facebookはとても賢いので、自分の友達や共通の友達・出身校などを見て、「友達かも」と言う機能で実の友達を表示してくれます。

携帯を持っていなかった時代の友達や、連絡先を交換したことがなかった或いは連絡先が変わってしまった友達とも、Facebookを介してつながることが可能なのです。

マーケティングミックスのまとめ

この記事ではここまで、マーケティングミックスというものについて話をしてきました。マーケティングミックスと一言に言っても、具体的にどんなことかわからなかったかもしれませんが、この記事で少しでも解消されたことと思います。

代表的なフレームワークとして知られている4Pも、今からおよそ60~70年ほど前から続いている伝統のある考え方です。そのくらい重要な考え方であることは、今の時代も同じ。あなたも4Pや4C、MMMを活用して自社の製品・サービスのマーケティングを望んでいる結果へと導いていってください。