あなたは答えることができますか?マーケティングの定義とは?

”マーケティング”

あなたはこの言葉を聞くとどのような言葉をイメージしますか?

「仕組みづくり」「販売経路を作ること」「お客さんに商品を自然に購入してもらうこと」人によって答えは様々だと思います。

実は、マーケティングに関しては昔から様々な研究が行われ、マーケティングの定義も時代の変遷とともに変化してきました。

そこで今回は時代の流れに合わせて変化してきたマーケティングの定義について解説していきます。

あなたの考えているマーケティングの定義と是非、照らし合わせて考えてください。



マーケティングの定義の変遷

マーケティングの定義は今までに何度も改定されてきました。その都度その時代に合わせた定義がアメリカマーケティング協会(AMA)の論文や研究から発表されるわけですが、なぜそのように「定義」が変遷を起こすのでしょうか。この章ではなぜ定義が移り変わっていくのか、について話をしていきます。

時代の流れに合わせる

一番大きな理由として挙げられるのは、時代の流れに合わせているからです。

アメリカマーケティング協会(AMA)が発足したのは1937年ですが、それから1960年代頃までは特に、モノを作れば売れる時代でした。とにかく企業主導で大量生産を行い、それを顧客に売る・買ってもらう。顧客もモノがあれば買う状態だったので、とにかく周りの人と一緒でも同じ商品を購入していました。そのため当時は資金力があって大量生産ができ、広告費を投じることができる企業がどんどん業績を伸ばしていった時代です。

しかし、それがずっと続くはずもなく、市場が成熟化してきて大きな伸びを期待することはできなくなっていきました。「このまま自分たち(企業側)主導でやり続けても売り上げは伸ばせない」と気づいた当時の人々は、顧客の視点を重視しなければ生き残っていけないと考えるようになったのです。

企業主導から顧客主導へ

あなたは答えることができますか?マーケティングの定義とは?

1980年代までは「企業主導」だったのに対し、80年代後半になると「顧客主導」へと移り変わっていったのです。顧客について十分に調べて理解し、顧客に合った商品やサービスが自然に売れるようにすることこそが生き残っていく方法でした。

そこでマーケティングの定義も大きく変わりました。

そして社会的視点へ

顧客主導になったかと思えば今度は、CSR(Corporate Social Responsibility)やコンプライアンスなどの、企業の社会的な責任や貢献が問われる時代になってきています。イメージアップを考えてみても、社会的地位は重要になってきます。

今現在はこの社会的な視点が重視されることが多いようです。

マーケティングの定義は1985年に「顧客」中心に

1960年は企業中心

1960年に発表されていた定義は

生産者から消費者・利用者への消費の予備サービスの流れを指揮する企業活動の遂行

とされています。消費者のニーズがはっきりしていたため企業は同一モデルの製品を大量生産し在庫とならないように売りさばく方法を考えていました。

要は、企業側・提供する側の視点から物事が考えられていました。

1985年に顧客中心の考え方にシフトチェンジ

1960年から四半世紀後の1985年。新しくマーケティングの定義が発表されました。

個人と組織の目標を達成する交換を創造するために、アイデア・財・サービスの概念形成・価格・人的プロモーション・流通を計画実行する過程である

この頃から「ニーズ」というものが特に重視されるようになり、その顧客ニーズを満たすための価値の高い製品、さらには様々な顧客ニーズに応えるために、機能やデザイン・カラーの異なる類似した製品を企業は提供するようになりました。

そこで、企業が顧客をいかに創造するかが重要となり、創造するための手段としてマーケティングミックス(4Pや4C)が重視されるようになりました。

2004年の定義は批判殺到

あなたは答えることができますか?マーケティングの定義とは?

前回の定義発表後約20年経ってから、また新しく改定されました。その内容が

マーケティングとは、顧客に向けて価値を創造・伝達・提供し組織及び組織を取り巻くステークホルダーに有益となるよう顧客との関係性をマネジメントする組織の機能及び一連のプロセスである

人間や社会のニーズを見極めてそれに応えることであり、簡潔に定義すると「ニーズに応えて利益を上げること」とされていたが、これがあまりよく思われてなく、批判が相次ぎました。

原因は狭義のマーケティングだったから

その原因として挙げられるのが「狭義」のマーケティングだったからです。従来のマーケティング研究の範囲はいわゆる小売のような商売から、消費者の行動や企業の行動を研究する際にも使われるように、広い範囲で活用できるよう定義されることが求められていました。しかし、今回は「組織」という言葉に「ビジネス」という言葉が見え隠れしているため、研究する際に使えるマーケティングの定義とは言えなくなったのです。その点が批判を食らった原因と考えられています。

マーケティングの定義は2013年に固まった

2004年の発表から3年後の2007年に、すぐに新しく定義が発表され承認されました。

マーケティングとは、顧客・得意先・パートナー・そして社会一般にとって価値ある提供物を創造し伝達し配送し交換するための活動であり一連の制度でありプロセスである

この定義はこれまでのマーケティング定義に関する議論の全てを満たすものに仕上がっていると評価されました。2004年の定義で批判が相次いだためこの2007年の定義は非常に練られている印象が見受けられ、AMA設立時から今日に至るまでの集大成として位置付けられています。

また、2007年に承認されましたが2013年7月にAMA理事会によって再承認されています。

マーケティングの定義を考えているのはアメリカマーケティング協会(AMA)

あなたは答えることができますか?マーケティングの定義とは?

アメリカマーケティング協会(AMA)

アメリカマーケティング協会(America Marketing Association)は、1937年に設立されています。シカゴに本部を置き、全米各地に支部を持っています。国際会議や教育者会議のほか、年間約30もの会議を開催していて、世界のマーケティング研究の中心的機関となっています。AMAの書籍や論文がマーケティングの定義として使われています。

日本マーケティング協会(JMA)

日本にもマーケティング協会は存在します。JMA(Japan Marketing Association)は、1957年10月に日本におけるマーケティングの進歩・発展を図ることを目的に設立されました。ここではJMAの会員になることで「マーケティング・マスターコース」といったマーケティング関連の資格の受講ができるほか、セミナーや研究会、情報交流活動に参加することもできます。

まとめ

この記事ではマーケティングの定義について話してきました。定義というものは変わることがほとんどないのですが、時代背景などを経てマーケティングの定義が移り変わっていることはわかっていただけたと思います。今までの移り変わりの周期が約20年ほどのため、今から15年もしたらまた新たな定義が語られているかもしれません。その時にはぜひ「なぜこの定義に変わったのか」を時代背景や顧客の志向を考えながら見てみるといいかもしれません。